前回に引き続きヒートマップについて記事を書きます。
今回はWordPressのプラグインで追加出来るオーロラヒートマップについてです。
オーロラヒートマップは有料プランでも月額19.9ドル(2,000円ちょっとくらい)なので、他社のヒートマップよりもかなり安いです。
Aurora Heatmap – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語
ちなみにヒートマップツールの中でも、知名度が高くて利用者の多いPTEngineは最もライトなプラン(エコノミー)で月額14,800円、私が以前使っていたミエルカヒートマップはライトなプランで月額9,800円です。
いずれも計測PV数や設定出来るドメインやURLの数でプラン(月額料金)が違ってきますが、オーロラヒートマップは上記2社の一番軽いプランよりもずっと安いのです。
本ページでは上記2社とオーロラヒートマップを比較しながらメリットとデメリットをまとめたいと思います。
オーロラヒートマップと他社ヒートマップを比較してみる
まずはオーロラヒートマップがどれだけ安いのかを知るために、他社ヒートマップと比較してみます。
名称 | 月額料金 | 機能 |
PTEngine (ライト) | 14,800円 | 30,000PV数/月 ページ数無制限 ドメイン数1 |
PTEngine (ビジネス) | 29,800円 | 90,000PV数/月 ページ数無制限 ドメイン数1 |
ミエルカ (ライト) | 9,800円 | 50,000PV / 月 ページ数無制限 ドメイン数無制限 |
ミエルカ (ビジネス) | 19,800円 | 100,000PV / 月 ページ数無制限 ドメイン数無制限 |
オーロラ | 約2,000円 | PV制限なし ページ数無制限 ドメイン数1 |
PTEngineやミエルカにはPV数の上限があり、それ以上PVがあるとデータが取得できません。
設定出来るページ数はいずれも無制限となっていますが、ドメイン数に制限のあるものは複数ドメインで利用することができません。
オーロラヒートマップの場合、1ドメイン1ライセンスなので、複数サイトで使いたい場合は複数ライセンス(割引あり)を取得する必要があります。
PTEngineはファーストプラン(月額49,800円~)以上のプランで複数ドメイン利用できます。
ミエルカのみドメイン数に制限がされていないので、複数サイトで利用する場合はこちらがコスパが良いように思います。
PTEngine特有の機能
PTEngineにはイベントトラッキングの機能があり、こちらは他社2社にない機能となっています。
イベントとは、「会員登録」や「問い合わせ」、他コンバージョンなど、ユーザーのサイト内での閲覧以外の行動を、利用者が条件設定することで計測できる機能です。
オーロラヒートマップの場合、ヒートマップによってどこがクリックされたか、はある程度把握することができますが、PTEngineのように正確なクリック箇所やクリック時間などは測定することができません。
後述しますが、ミエルカであればクリックされたリンクまでわかるので、クリックされた箇所はわかりますが、こちらも日時までは計測ができません。
ミエルカヒートマップ特有の機能
ミエルカヒートマップは上述した通り、どのリンクがクリックされたか正確に把握出来るようになっています。
また、ミエルカヒートマップ特有の機能として、自動キャプチャ保存機能というものがあります。
毎日自動的にキャプチャ保存してくれるので過去のデータと比較検証することが容易です。これは他社ヒートマップツールにはないので結構助かっています。
オーロラヒートマップのメリット
ここからはオーロラヒートマップ特有のメリットを上げたいと思います。
他社と比べてオーロラヒートマップには以下のようなメリットがあります。
- PV数に上限がない
- 設定URLも上限がないのですべてのページでヒートマップを閲覧出来る
- そもそもURL設定をする必要がないので楽
- 管理画面から閲覧出来るのでユーザー共有しやすい
PV数、URL数に上限がないのでサイト内を全部確認出来る
オーロラヒートマップの特筆すべき利点は、PV数とURL数に上限がないので、すべてのページのユーザー動向を確認出来ることです。
他社ヒートマップの場合、プランにもよりますが、3万PV、5万PVなどの上限があるので、特にPV数の多いサイトでは設定出来るページに限りが出てきてしまいます。
また、他社のヒートマップの場合、計測するURLの登録が必要で、予め計測したいページを選別して登録しておかなければいけません。
その点オーロラヒートマップはプラグインの有効化ですべてのページを計測するので、URLの設定登録が必要ありません。これは非常に楽ですね。
WordPressの管理画面から共有が出来るので何人でも閲覧が可能
ヒートマップツールは通常、専用の管理画面から閲覧し、ライトプランの場合は1アカウントのみの利用となっています。
そのため編集者など他者にデータを共有する場合は、キャプチャなどを保存して送る必要があります。
オーロラヒートマップの場合、WordPressの管理画面からデータを確認出来るので、ユーザー権限さえ与えてしまえば何人でもデータを確認することができます。
オーロラヒートマップのデメリット
では逆に、他社のヒートマップツールと比べてどういったデメリットがあるか?
オーロラヒートマップは安い分他社に比べて下記の点で機能が劣るように感じました。
- 流入元でセグメントできない
- 正確なクリック(リンク先)が確認できない
セグメント分けがわかりにくいくて手間が掛かる
オーロラヒートマップはとにかく簡易的なツールのため、PTEngineやミエルカヒートマップに比べて出来ることが少ないです。
その中でも「これがないと困る」というのは流入元のセグメント分けが簡単にできないこと。
スマホ、PCくらいは分けられるのですが、それ以上流入元を確認するにはパラメータ設定が必要です。
パラメータ設定についてこちらのサイトで詳しく解説しています。
UTMパラメータ設定で流入元ごとに見られるようですが、毎回設定変更して確認しないといけないとなると、ちょっと手間ですね・・・現在確認中です。
PTEngineやミエルカでは「自然検索」「外部リンク」「内部リンク」「SNS」などからの流入を分けることが出来るので、
「自然検索からの熟読率は良いが、内部リンクからの熟読率は低い」
などがすぐにわかるようになっています。
正確なクリック(リンク先)が確認できない
上述した通り、オーロラヒートマップは正確なリンククリックが確認できません。
そのため、テキストを変更したり、ボタンの色を変更したりして、クリック数に影響があったかどうかなどを分析するのにはあまり向いていません。
こちらに関してはGoogle Analyticsのイベントトラッキングなどで代用出来るのでそれほど問題ではありませんが・・・
まとめ
オーロラヒートマップは非常に安くて良い点も多いですが、その分やはりPTEngineなどに比べると機能面は劣る印象です。
ただ、PVは数に限りがないことと、URL設定が不要なことなどを考慮すると、こちらの方が総合的に使いやすい気もしています。
価格がとにかく安いので、是非試しに使ってみてください。
コメント
コメント一覧 (3件)
オーロラヒートマップ、とても重宝しています。
有料版は使われていますか?
パラメータごとに別表示可能なので、流入元別にヒートマップを表示できますよ。
私は他の有料のサービスからの乗り換えで、安い分不安があったのですが、むしろクオリティは高いです。。
なるほど!
パラメータの設定、調べてみましたがよくわかりませんでした・・・
ちょっと難易度高いですねこれは・・・
わたしもサポートに問い合わせました(汗
でも、分かってしまうと簡単。
パラメータは基本ベースに統合と個別があるので、たとえば統合を選んで一般的に流入元を示すutm_mediumを除外すると、流入元別にヒートマップが表示されます。
なんなら広告流入で、さらにヤフーかグーグルかで分けることもできます。
ここらへん、とても気に入っているところです。