インターネット上で起業したいという理由で大学を退学した人が話題になっています。
概要は下記ページとそのリンク先の記事を読めばだいたいのことが分かると思います。
Twitterでもトレンド入りするくらいになるほど話題になったわけですが、こういう若者って世の中に結構いて、別にこの石田さんが特殊なほど低能でバカなわけではないと思います。
私も彼と同い年くらいの頃は漠然と起業したいな~とか思っていましたし、そんな人きっとたくさんいるでしょう。
余談ですがこれを見た時に以前、元外資系金融会社で今はブロガーとして有名な藤沢数希さんが、
「ネットはバカの品評会だ」
というような発言をしていたのを思い出しました。
インターネットのおかげでもともと能力があり金もあったほんの一握りの個人がもっと圧倒的に金持ちになって、中間層はさらに落ちぶれ、国民の過半数のバカが、こんなにバカだということが可視化した。インターネットはバカの博覧会だ。 I Love Internet!
— Kazuki Fujisawa (@kazu_fujisawa) 2016年9月27日
だけどこういう人ってインターネット上にはそんなに出てこなくて、出てきてもネット民の話題の中心になることはほとんどありません。
ただ以前、新卒フリーランスを目指すいわたさんという人が炎上した時と同様、ブログ塾というコミュニティ出身の人なので、ブログ塾が発信の起点となっていることは明らかで、さしずめブログ塾は博覧会の主宰者のような感じになりつつあるなーと思った次第です。
いわたさんのブログ記事:【就活失敗】40社受けて内定ゼロのぼくはフリーランスで生きていく
今後もご活躍期待しております。
と、そんなことはさておき、先述した通りブラック企業がどうとか、ワープアがどうとか就職に夢がない現代社会では、若者が学校を辞めて起業したいとか、就職せずにフリーランスになりたいとか思うのは当然のような気がします。
特にネット社会ではTwitterやfacebook等で起業して楽しそうに働きながらそれなりに裕福に暮らしている人を見る機会もありますし、その気になれば会って仲良くなることもできます。
家庭内とその近隣で解決していた小中学生くらいならともかく、それ以上になるとそういった広い世界を見る機会が増え、自分もそうなりたいと考えるのは必然ではないでしょうか。
「このまま普通に働いてもしんどいだけ…」
「起業して人生楽しくしたい!」
と考える若者はこれからどうするべきか?
ということについて少し真面目に思ったことを書こうと思います。
起業するかどうかはそれほど問題じゃない
起業したいと思う多くの若者は、
・起業=勝ち組⇒超楽しい
・会社員=負け組⇒くっそしんどい
みたいに思っている節がありますが、全くそんなことはありません。
起業をどう定義するかにもよりますが、その辺の商店街とかでお店をやっている個人商店なんかの大半は毎月赤字を垂れ流して家計は火の車。一般的なサラリーマンが得る生涯賃金以上の借金があるということも珍しくありません。
また、フリーランスで働くライターやデザイナー、プログラマ等も一見ストレスフリーのように見えますが、納期に追われてほとんど寝ずに働いているのに生活は一向に豊かにならないということも珍しくありません。
むしろ、個人事業やフリーランスで伸び伸びと自由に働いて豊かな人なんてごくわずかでしょう。
藤沢和希さんのように資産を築いて金を動かして稼ぐようなことでもしない限り、お客さんを相手に仕事をしている限り独立しようが、会社で働こうが多かれ少なかれストレスは必ずあります。
伸び伸び働く会社員もいる
残念ながら私の周りにはいませんが、自分のやりたい仕事を任されて充実感を感じながら毎日会社に出社する人も少なくないと思います。
特に創業期の会社であれば社員一人一人がそれなりに目標に向かって前向きに働かないと会社はすぐに潰れてしまいます。
今でこそ腐った古い地元の中小企業でも、事業が軌道に乗る前は目標に向かって社員が一つになって事業に取り組んでいたはずです。
そんな会社で働けば当然良い待遇なんかあるわけないですし、その辺の居酒屋チェーン以上にブラックな環境であることも少なくないでしょう。
だけど本人が目標、目的に向かって頑張りたいと思うから続けられますし充実感を得ることが出来ます。
それを得る際に自分が創業者なのか、誰かの船に乗るかなんていうのは全く別の話です。
自分で考える力を身に付けよう
ここからが「バカはこの先どう生きていけば良いか」という話になります。前置きが長くてすいません。
学生時代~みんながイメージする会社員までは他人の考えのもと、行動を起こせばそれでOKです。
学校では親や学校の先生の言う通りにやれば評価されますし、みんながイメージする会社員は上司の言う通りにやれば評価されます。
学校はそのような受動的な会社員を教育するための施設なので多くの若者は人に言われたことをこなすことを得意としています。
が、その反面自分で考えて、自分で調べて、自分の判断で行動することがとても苦手です。
学校で習わないからです。
国語、数学、理科、歴史…
学校ではすべて与えられた設問に対して回答するという形式となっています。
しかし、起業することはもちろん、みんながイメージする会社員になりたかったらその形式から抜け出さなければいけません。
何をしたいのか?
何をすべきか?
何が問題なのか?
何が障害でできないのか?
設問を自分で考えなければならないわけです。
答えも自分で導き出す
問題を作ることが出来れば次は答えを考えなければなりません。
これももちろん誰も教えてはくれません。
学校では分からない問題は先生に聞けば教えてくれますが、社会では誰も教えてくれません。ついでに言うと学校では学問に対する質問には答えてくれますがそれ以外は答えてくれません。
「わからないことは誰かに聞けば良い」
自己啓発本が好きそうな人はそう言いますが、それは自分でそのような答えが出た結果の場合のみ有効です。
「自分でわからないから分かる人に教えてもらう」
というのは間違いではありません。
しかし誰にどのようにして教えてもらうかを自分で考える必要が出てきます。
誰彼構わず、
「わからんから教えて」
と言って良い結果が出るはずもありません。
そこで、
「何故教えてもらえなったのか?」
と課題を作ることが出来る人は前に進むことが出来ますが、大多数の若者はそれを苦手としているためそこで止まってしまいます。
起業がしたいなら、賃金が安い会社で嫌々働きたくないなら自分で課題を作って自分で解決方法を導いていくという能力が必要不可欠となります。
情報は使ってこそ生きる
ネット社会になって起業するための情報、自分の目標、目的を達成するための情報は簡単に手に入れることが出来ます。
ネットがない時代はこれが中々なくて、周りに起業家などがいなければ起業するのは非常に難しかったんじゃないかと思ったりします。
情報は武器になると私は考えます。
現代の貧富の差は情報の差、「知っているか知らないか」の差が大きいと考える人もいます。
しかし武器は持っているだけでは意味がありません。
自分の目的を果たすための方法、手段は知っていてもやらなければ意味がないんです。
「起業家は毎日12時間以上休まず働いている。」
という情報を知っていても実践しなければ意味がありません。
課題をクリアする方法が分かってもそれが実現できなければ意味がありません。
よく情報やアイディアが盗まれるのが嫌だと言う人がいますが、それらは実践して初めて価値を持つわけでそれら自体に何の価値もありません。
そしてこの持っている情報を使うこと、活かすことは簡単なことじゃなくて、ここでもまた、
「そのためにはどうするべきか?」
を考える必要が出てきます。
考えることが苦手な人は特に先に行動を
考えることが苦手な人は特にこの「やってみること」が大事です。
考えることが得意な人は考えることである程度「どうなるか」を想像してそれに対する解決策を取り入れて行動に移すことが出来ますが、そうじゃない人はやってみないと分からないからです。
若いうちは(社会的に)やり直しが効きやすいです。
20代でバカやってフリーターになっても割と笑って済まされます。
これが30代、40代、50代だとかなり痛い人になっちゃいます。
特に考えることが苦手な人はまず行動してみて、課題が生まれたらそれに対して考えて行動してみましょう。
しっかり自分の考えを持っていれば割といろんな人が助けてくれます。
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