「仕事が面白くない!」
「ツマラナイ…」
という問題は(本人にとっては)世間が思う以上に非常に重大な問題です。
厚生労働省の退職理由に関する調査では、約13%の人が「自分の希望する仕事ではなかったから 」と回答しています。
仕事は通常1日8時間以上、年間休日の平均日数は約120日ですから1年間の約3分の2は仕事に従事していることになります。
正社員としてフルタイムで働く人は寝る時間を除けば日常の大半が仕事をしている時間である、というのが現状です。
それが「ツマラナイ」、「面白くない」、「退屈だ」というのはこれはもう本当に切実な問題です。
「でも仕事なんてそんなものだよ…」
「仕事は仕事。楽しいものじゃない」
社会に出てまだ数年程度の若い人は家族や友人にそういうふうに言われたことがあると思います。
でも騙されてはいけません。
そこはもう譲れる時代じゃないのです。
仕事が楽しくないものだ、という時代は終わっています
仕事が楽しくないものだというのは今の20代~30代くらいの人の親世代までは当たり前でした。
私達の親世代が若者と呼ばれていた頃の日本は高度経済成長期の真っ只中であり、日本を豊かにする労働力の支えとなっていました。
当時は自動車や家庭電化製品を筆頭に製造業が盛んで、労働者達は日本を豊かにするために、便利な社会を創るために必死に働いていました。
しかし現代では製造業は賃金の安いアジア諸国へのアウトソーシング、ハイテク技術による自動化によって超効率化が進み、国内では従業者の割合を大きく落としています。
画像引用元:独立行政法人経済産業研究所
遊びを仕事にする人が増えた
親世代、高度経済成長期では農業や漁業等の一次産業に代わって二次産業と言われる製造業が盛んになりました。
しかし現代は製造業が衰退し、代わりにサービス業を中心とした三次産業が盛んになっています。
三次産業には医療や介護なども含まれますが、平成になって大きく増加したのはIT産業、情報サービス業です。
パソコン、インターネットの普及によって情報通信、情報サービスの仕事が急増し、仕事の種類も多種多様となりました。
一言にIT職と言っても、ゲームアプリを開発する人、ゲーム用のキャラクターをデザインする人、そのシナリオを作成する人、ウェブサイトを作成する人、テストをする人、広告、宣伝をする人…
等仕事は多岐に渡ります。
最近ではゲーム動画をyoutube等にアップロードして広告収入を得るyoutuberと呼ばれる人達もいます。
昔と違って現代は仕事が多岐に渡るため、自分に適した仕事に就く人、自分がやりたい仕事に就く人、やりがいをもって仕事をしている人が増えているように思います。
逆にそういう人をfacebookやTwitter等のSNSで見て、
「自分も今の退屈な仕事を辞めて面白い仕事をしたい」
と思う人も増えているはずです。
仕事が楽しくないと感じる人の対処法
これまで述べてきたように時代の変化によって、
「仕事は面白くないものだ」
と割り切れるような環境にいる人はむしろ少ないんじゃないかと思います。
では、どうすれば仕事を楽しく出来るか?
仕事を面白いと思えるようになれるか?
方法は今の環境によって変わってきますが、まず以下の3つを実践してみることをお勧めします。
ひたすら一生懸命今の仕事をやる
仕事以外にもゲーム、スポーツ、勉強等何にでも言えることですが、一生懸命取り組むことでやりがいを見出すことが出来るケースは多いです。
例えば学生時代に「ツマラナイ」と思っていた行事でも、開き直って本気で取り組んだら意外と楽しめた、という経験があったりするのではないでしょうか。
マラソンなんかも始めは乗り気じゃなかったけど、一生懸命頑張ったら達成感があってやりがいを感じたり…というような経験は誰しも一度は体験したことがあると思います。
仕事も同じで一生懸命取り組んで、良い結果が出ればやりがいを感じることが出来るはずです。
「天命に任せて人事を尽くす」
は、銀座まるかんの創業者である斎藤一人さんの言葉ですが、一旦自分に課せられた天命だと思って頑張ってみてはどうでしょうか。
それでやっぱりダメだと思ったら辞めたら良いだけです。
やりたいことがあるならそれをやる
やりたい仕事、叶えたい目標等があればそれに向かって進みましょう。
やりたいことを我慢してツマラナイことを続けることは何よりしんどいです。
家族がいたり、金銭的な悩みが理由で今の仕事が辞められない、ということもあると思いますが、現代では金銭的な面での苦悩よりもやりたいことを我慢して嫌なことを我慢し続ける苦悩の方が圧倒的に危険です。
前者で死んだり病気になる人は少ないですが、後者は大勢います。日本では餓死より自殺者の方が圧倒的に多いです。
やりたいことがすでにある、という人は我慢する時間が勿体ないのでさっさと見切りを付けて踏み出しましょう。
プライベートを充実させる
一旦仕事はお金を得るためだけと割り切り、プライベートを充実させるというやり方もあります。
出来るだけ早く仕事を終えて、プライベートの活動に熱中するものいいでしょう。
趣味に没頭したり、ジムに通って身体を鍛えるのもいいです。
特に社外の人とたくさん交流することをお勧めします。
社外の人と会話することで、自分がやりたいこと、目標が見つかるかもしれませんし、やるべきことが分かるきっかけになるはずです。
毎日が充実しないのは仕事だけでなくプライベートの問題であるケースも多々あります。
今はSNSの普及によって共通の趣味を持っている人と交流するのは簡単ですし、イベント等も探しやすいです。
どうせ正社員として何十年も働くならやりたいこと、やりがいを感じる仕事に就きたい。
だけどこれといってやりたいことがなくてそのままフリーター生活を送っているという人は結構多いんじゃないかなと思います。
私も二十歳の時に勤めていた会社で店舗が閉鎖することになりそのまま退職してしまったわけですが、次の仕事は一生続けられるやりたい仕事に就こうと思いそこから約5年間フリーター生活を送っていました。
やりたい仕事って中々見つかりませんよね。
仕事にやりがいを求めることは間違いなのか?
やりたい仕事を探すとか、仕事にやりがいを求めることに対して否定的な人って結構多いですよね。
特に自分達の親世代、学校の先生なんかもそうだったけど、
「仕事は仕事、嫌なモノ。お金をもらっているんだからやりたいことが出来なくて当然。」
というような考え方を持っている人が多いです。
でもこの考え方ってもうかなり古いなあと思っています。
何故なら今はもう生活のため、お金のために働く時代じゃないから。
何のために働くのかが理解出来ない大人
私達の親世代(50歳~60歳くらい)が生まれた年は1955年~1965年頃で、終戦の日が1945年ですから日本が焼け野原になって十余年程度の頃ですよね。
当時はその頃は丁度高度経済成長期と呼ばれて日本が飛躍的に経済成長を遂げた時期でもあります。
歴史に疎い私は当時のことに詳しいわけではありませんが少なくとも当時働く人々は現代のような労働基準もなく当然週休二日制もなく、現代人よりもずっと忙しく働いていたように思います。
そして若者は学校を卒業したら学校の先生や家族、身内の紹介で働き先が決まりまるで家族の一員となったかのように一生その会社で働く。
今では考えられない話ですが当時は労働力がいくらあっても足りないと言われる時代でお盆と正月以外ほとんど休みが取れない人が大半を占めていたようです。
目の前に仕事があるから働く、働かなければ生活が出来ないから働くのが当たり前の時代。
現代の若者のように「何故働く必要があるのか」、「やりたい仕事、自分に向いている仕事は何か」等を考える人はおそらくほとんどいなかったんじゃないかなあと思います。
働く必要がなくなりつつある現代
一方私達(現在20代後半~30代前半くらい)が学生の頃にはバブルが崩壊し平成不況、失われた十年、就職氷河期とかなんとか・・・
親や学校の先生達から、
「働かなければ生活が出来ないから就職しなさい」
「その際少しでも良い会社に就職して豊かになりなさい」
と言われて育ってきたけどいざ就職しようと思っても働きたくても働けない、定職に就けないというよく分からない事態が訪れました。
何故このような事態が訪れたのか、人々は不況不況と口を揃えていますがバブルが崩壊して二十数年定職に就けなくても就けない人が大勢いる状況は依然変わりませんし変わる気配もありません。
これは単純にもう労働者世代の全員が正社員としてフルタイムで働く時代は終わってしまったということなですよね。
昭和に盛んだった製造業も現代は機械化、自動化が進んで当時の数十分の一の労働力で効率的に生産出来るようになりました。
今後もありとあらゆる仕事が電子化、自動化が進んで人間の労働する機会はどんどん失っていくと思われます。
しかしこれを言いかえると、人が働く必要がなくなっているということなんですよね。
今まで十人で数日掛けて耕していた畑も今ならトラクター一台、一人であっという間に作業が終わる。残り9人は家で寝ていてもお米が作れるわけです。
仕事の大半は無駄
現代は多くの人が「無駄で食っている」と指摘する人がいます。
これはとても共感出来る記事で2009年に書かれたものですが官公庁とも関わる仕事をしていて私がいつも同じようなことを感じていました。
高度経済成長期はきっと人々が豊かに暮らせるために世の中で役に立つ仕事が大半だったのではないかと思います。
しかし現代は仕事を持っている人が仕事を探すのが日常で不必要な仕事が大変多いように感じます。
電子化、コンピュータ化が進んで明らかに不要なったハガキ、FAX、判子を作っているメーカー、販売会社は社会の意識が変わりさえすれば不要な存在です。
働かなくても誰も困らない
つまり現代では急に働かなくなっても困らない分野、業種で働く人がたくさんいるというわけです。
もちろん電気やガス、水道等のインフラ設備、衣食住に携わる仕事やそれなりに豊かに生活するために現代社会で欠かせない仕事、分野もたくさんあります。
しかし分かりやすい例を上げるとパチンコ店やゲームセンター等の娯楽施設、アニメ制作会社やゲーム制作会社等がなくなったとしてもそれを趣味として生きがいにしている人を除けばそれほど困る人はいません。
一生懸命働かなくても社会は困らないんです。
働かなくても生活出来る
さらに豊かになった現代では無理してフルタイムで働かなくてもそれなりに良い生活が出来ます。
生産の効率化でモノは安く買えますしネットで簡単に一番安いモノが探せます。
インターネットのおかげでゲームや動画等を無料で楽しむことが出来るので娯楽にお金が掛かりません。
国内には週4日くらい適当にバイトして片手間でブログやったり転売やったり同人作品販売したりして生計を立てている人もたくさんいます。まさにフリーアルバイターですね。
今は昔と違って正社員として働かなくても、ある程度自分の好きなように生きていても生活出来るんですよね。
だったらやりたい仕事を選んでもいいのではないか
正社員として働かなくても社会は困らないし自分も困らない。
だったら自分のやりたい仕事を探してフラフラするのもいいのではないか?
というのが私の持論です。
豊かになった現代で、IT社会の現代で「お金のために」、「生活のために」だけを理由に働くのは少し時代錯誤を感じます。
一度正社員になってしまうと中々辞めることが出来ないのでフリーターのうちに好きな仕事、やりたい仕事を探すことは大事なことかなと思いますよ。
まとめ
小さい力で大量生産が可能になった現代では、有体に言って日本人の大半は働かなくても機能します。
日本人、というより先進国の大半人は遊びを仕事にしているようなもんです。
そんな時代に、
仕事はツマラナイものだ…
面白くないものだ…
と割り切るのはあまりにも勿体ないです。
せっかく多種多様な仕事があるのですから、まずは自分のやりたいことを見つけて、それに向かって進んでみましょう。
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