給料とやりがいや働きやすさはどっちを取るべき?

転職を検討している人の中には、

「今の仕事にとてもやりがいを感じて仕事が楽しいと思っているけど給料が安くて悩んでいる人」

と逆に、

「しんどくて辛いけど転職すると給料が下がってしまうから悩んでいる人」

がいると思います。

仕事が楽しくても給料が安ければ生活がキツく家族を養っていけなくなる恐れもあります。

逆に給料が良くても毎日大半の時間を費やす仕事時間が辛いのは嫌ですよね。

「給料」と「やりがい、働きやすさ」はどっちをとるべきでしょうか。

もちろん自身の環境や価値観によっても変わってくると思いますが少しだけ意見を述べたいと思います。

目次

仕事のモチベーションとは

人が働く動機は様々ですし意見が分かれそうなところではありますが少なくとも、

「お金を稼ぐため」

という理由を欠くことは出来ませんよね。

どんなに働くことが好きな人でも、自分の好きなことを仕事にしている人でも、もし報酬が貰えなければおそらくだれ一人としてこれまでと同じように働くことはないと思います。

どんなに綺麗事を言っても人はお金を貰うために仕事をするわけです。お金を貰わず働くのはそりゃ仕事じゃなくて趣味、ボランティアですよね。

すべては金のため!の時代ではない

仕事は生活をするため、ご飯を食べるため、というのは間違いないと思いますがそれだけが理由で働いている人は少ないと思います。特に現代では。

太古の人類が仕事をする、働く動機は文字通り生活をするためだったはずです。

今日、明日の食事のために狩猟民族なら狩りという仕事をし、農耕民族なら田畑を耕すといった感じでだったのでしょうか。

現代は産業が発達したため日本で働くほとんどの人が農業や漁業をしなくても人々に食事が行き渡るように社会が構築されています。

早い話、私達は無理してフルタイムで働かなくても最低限の生活は出来るんですよね。

高次元の欲求を求めているから働く

アメリカの有名な心理学者、マズローの欲求段階説によると人間の欲求は5つに分類されるそうです。

生理的欲求・・・食事、睡眠等の生命維持のための根本的な欲求
安全の欲求・・・経済的安定、健康状態の維持等安全性の欲求
社会的欲求・・・他者に必要とされている、社会的役割があるという感覚を求める
承認の欲求・・・他者、社会等の集団から価値があると認められ、尊重されることを求める
自己実現の欲求・・・上記4つを満たした上で発生する欲求

これらの欲求は下層(生理的欲求)から始まり、満たされると次の段階へと進みます。

日本のような比較的豊かな国ではほとんどの人が衣食住に困ることなく生活しているためおそらくどの人も一段階目の「生理的欲求」は満たされています。

日本は世界でも最も平和な国の一つですから日常で身の危険を感じることがなく、経済的な危機感、健康的な危機感がない人は安全の欲求も満たされているはずです。

下層の2つを満たしているとそれ以上の欲求、社会的欲求以上の欲求が生まれてきます。そして日本国内に住む多くの人が社会的欲求以上を求めているわけです。

衣食住(生理的欲求)が満たされ、健康で経済的にも安定している人は次の欲求に進みます。

収入面で満足している人がやりがいや働きやすさを求めて転職を検討するというのはすなわち社会的欲求以上のものを求めているからです。

そして収入が少なくて転職を検討している人も経済的安定を求めている場合もありますが、おそらくそれ以上のもの(承認欲求や自己実現欲求)を求めていることが多いでしょう。本当に生活が出来ないなら転職をしようかと迷っている暇はありませんから。

求める結果はお金だけではない

最低限の生活以上を安定して手にしている人達は高次元の欲求を満たすためにさらにお金を稼ごうとします。

お金が欲しくて転職を検討している人はおそらく今の仕事でも十分食べていけるくらいの収入があるはずです。

それでもお金が欲しくて転職したいと考えるのはそれ以上の欲求(承認欲求や自己実現欲求)を満たしたいがためでしょう。

「もっと良い服が欲しい」

「もっと良い車に乗りたい」

「もっと良い家に住みたい」

これらの欲求は安全の欲求を超えた次元の高い欲求です。

そしてこれらの最終目的はその欲しいものそのものではなく他者の承認なんですよね。

もっと良い服を着て他者によく見られたい。

もっと良い車に乗って他者に自慢したい。

もっと良い家に住んで他者に評価されたい。

車のことなんて何も分からない国でベンツを乗り回したいと思う人はいないはずです。

「子どもを塾に行かせたい」

なんてのも高い次元の欲求で、学歴が何の意味も見出さない国なら誰も塾に行かせたりしないでしょう。

お金はそんなに必要なの?

私達は高次元の欲求を満たすために時には睡眠時間を削って、時には食事を欠いてまで必要以上に働いてお金を稼ごうとしています。

つまり低次元の欲求(生理的欲求や安全の欲求)を捨ててまで高次元の欲求を満たそうとしているわけです。

これ、結構本末転倒だと思いませんか?

世の中には仕事のストレスで精神障害を患ってしまう人や、働き過ぎによる自律神経失調症になったり、過労死なんていうニュースが流れてくることもありますよね。

もうあんなのあり得ませんよ。

どう考えたってやりがいの方が大切です

世の中の大半の人がお金に支配されています。

『家な○子』のようなドラマ等の影響でお金がなくなることに恐怖している人が非常に多いです。

でも、お金ってなくても結構大丈夫です。別にお金がない家庭で育った子どもが必ずグレるとも限りませんし、私も相当お金のない家庭で育ちましたがグレてはいませんでしたよ?

ですからね。

やりがい、働きやすさを捨てて給料の良い会社に転職するって間違ってるんじゃないかと思うんですよ。きっと上手く行く人も少ないんじゃないかなあ。

私の友人にも美容師から大手ハウスメーカーの営業に転職して年収が倍以上になった人がいるんですよね。

だけど2年足らずで辞めて美容師に戻っちゃったんですよ。

承認欲求や自己実現欲求って仕事を通じてある程度満たすことって出来るんですよね。お客さんにありがとうを言ってもらうとか、上司に褒められるとか・・・

だからやりがいのある仕事に就いてそれを満たすことが出来るって絶対幸せなんですよ。

逆にそれが満たせない仕事に就いて給料を多く貰ったって、結局そのお金でそれ(承認欲求や自己実現欲求)を満たそうとするわけですからなんというか・・・不毛ですよね。

本当に生活費が足らなくて苦しいならまず転職を検討する前に消費、支出を見直すべきです。案外抑えれるところがあると思いますよ。

あ、もちろんやりがいも働きやすさもなくて給料も安いなら迷わず転職すべきですが。

そうは言っても家族がいるから…?

家族がいるから…

生活が掛かっているから…

これらの理由で今の仕事を捨てられずに死ぬほどしんどい仕事を毎日我慢して働いている人は少なくありません。

「辞められるもんならとっくに辞めているよ…」

そう考える人がむしろ大半だと思います。

しかし私は「会社を無理して続けて身体(または精神)を壊して家庭が崩壊した」という話を聞いたことがあっても、「会社を辞めて家庭が崩壊した」という話は聞いたことがありません。

もちろん我慢が出来ず、仕事が全然続かないタイプのいわゆるダメな人にはそういうパターンもあるかもしれません。

が、恐らく「我慢しようと思えば我慢して続けられる」という真面目でまともな人が少し仕事を辞めたくらいで家族が食べていけなくなる、なんて事態にはならないでしょう。

案外なんとかなるもんです。

現在会社員として普通に働いている人も、大半がどこかで転職してその会社に入社しています。

学校を卒業して数十年ずっとその会社に居続けているというのはむしろ少数派です。

「今の仕事転職しようかな~」と思う場合は、まず社内もしくは取引先等、いろんな人に話を聞いてみると良いです。

転職経験がある人は意外と多いものです。

その中には家族がいるにも関わらず、前職をスパッと辞めて今の会社に入社した人もいるでしょう。

現代は転職を生業とする転職エージェントと呼ばれる会社が多数存在します。

有名どころを上げればリクルートエージェント(リクルートHD)、doda(パーソルキャリア)、マイナビ転職(マイナビ)、エン転職(エンジャパン)、@type(キャリアデザインセンター)等様々です。

それだけ現代は転職する人が多いわけです。

このうちdodaが公開しているデータによると、転職理由で最も多いのは「ほかにやりたい仕事がある」があるとなっています。

参考:転職理由ランキング2020|doda公式ページ

つまり多くの人は収入ではなく「仕事の内容」が理由で転職しているわけです。

「給料よりやりがいを取って転職する」

というのはむしろ当たり前のことなんですよね。

家族の問題、経済面の問題、いろいろあって中々転職する踏ん切りが付かない人は多いです。

ただ、少し視野を広げてみれば意外とやりがいを求めて転職する人は多いんですよね。普通に会社に勤めているだけでは中々知りえない話です。

著者プロフィール

ニックネーム:吉本ひろうみ

記事のライティング、運営管理担当。

高知県出身。
フリーター5年、プロバイダ販売、電気通信事業者の営業を経てインターネット広告業界に参入。
副業で取り組んだ後に独立。インターネット広告を6年、現在は起業しサブスク事業などをやってます。

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