【就活体験記2】面接の本質はマッチングだと改めて思った話

実は私、今年の春に地域おこし協力隊に志願したりしていました。

地域おこし協力隊は簡単に説明すると少子高齢化、過疎化が進む地方の市町村が三大都市や地方都市の人材を積極的に受け入れ、地域協力活動を行ってもらい住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とした制度です。

雇用形態は地方自治体の嘱託社員や臨時採用、パートタイム等もあります。

募集情報は基本的に各市町村のホームページに記載されています。専門サイトもあります。

地域を変えていく新しい力 地域おこし協力隊

応募方法は自治体によって違ってきますが基本的に履歴書や職務経歴書、専用の応募用紙を市町村の役場に送付し、書類審査後に面接という流れ。

実際応募して思ったんですが本当に普通の就職試験と変わらないです。

何故私が地域おこし協力隊に応募しようとしたのか?という話は置いておいて、今日はその時の面接で感じたことを書きます。

目次

本音で行われた面接

地域おこし協力隊といっても普通の就職試験と変わりません。

書類審査に通過した私は応募先の面接会場(町役場)に向かいました。

私は現在地方在住でかなり田舎に住んでいるんですが、応募した町は愛知県ということもあって、「いくら過疎化が進んでいる地方といってもそれほど廃れたところじゃないだろう」と思っていました。

が、面接会場の町役場の最寄りの駅は自動改札どころか無人駅。電車の乗客もほとんどいないようなところで本当に山の中にあるような駅でした。

そこから町役場まで車で約20分、役場の職員さんと思われる男性の方に送ってもらいます。

応募者は地元民が中心

役場に着くと男性が一人待っていました。私を送ってくれた職員さんと顔見知りのようだったので同じ職員さんなのかなと思いましたがなんとなく「今日長髪をばっさり切りました」みたいな髪型で、ベタな挨拶もないので職員とは思えずかなり謎な存在でした。

「時間になったら呼びますので」

と言って立ち去る役場の職員。

控室的な場所でその「散発しました的な彼」と面接に呼ばれるまで待ちます。そう、散発上がりの男性は同じ応募者だったわけです。

待ち時間に少しお話ししたんですが彼はこの町が地元で、(何があったのか知らないけど)実家に戻るので地元で仕事を探していてこの求人(地域おこし協力隊)に辿り着いたとのこと。

面接には私と散発上がりの彼ともう一人地元の男性の方がいるようです。その3番目の方とは顔を合わすこともなかったんですが彼も職員さんと顔見知りな様子でした。遠方から来た私は完全にアウェイ感満載ですね。

町長その他計4人と面接

待つこと二十分余り、最初に私が呼ばれました。まあ順番は始めに聞いていたんですが。

応接室で座って待っていたのは町長とその側近の男性、30代くらいの男性、40代くらいの男性の合計4人で、役場の職員さんは少し遠くから見守るような位置にいました。

町長はなんとなく雰囲気でわかりました。30代くらいの男性はNPO法人の代表の方で今回実際に働く職場(のようなもの)の長、つまり採用されれば上司にあたる人です。もう一人の40代の男性は最後までなんでいたのか分からない人でした。

面接の流れは至って普通。

様式的な質問を町長の側近と思わしき人が私に問いかけてきます。

「何故応募したのか?」

「朝早いのは大丈夫か?」

「日曜日も仕事になる可能性もあるが?」

「契約満了後定住する気でいるか?(地域おこし協力隊は隊員の移住者を望んでいます)」

等々・・・

本当に普通の面接が繰り広げられます。

思っていたのと違う?

その様式的な質問が終了すると次に将来の上司になりそうな30代の男性の方から質問されます。

「実際採用が決まってやりたいこととかありますか?」

「多目的教室のようなモノを借りてイベントをやる予定ですが何かやりたいことありますか?」

私はこれらの質問に答えることはできませんでした。いや、子ども向けのパソコン教室のようなことをやりたいと回答はしたんですが、将来の上司と思われる30代男性の満足出来る回答ではなかった様子でした。

ここで応募者側の私と募集側の自治体(正確には実際使う側のNPO法人の長)の間でギャップが生じます。

何故なら私はすでにその町で地域おこし協力隊として活動している人達と一緒に同じような活動を思っていたのに対して、今回の募集はそれとはほとんど関係なくそのNPO法人に協力する人員として募集していたからです。

当然募集要項にはその節は一切なく、そのNPO法人の存在さえ知りませんでした。

しかしそのNPO法人の方は私がそのことを知らないで応募してきたとは思っておらず、

「え?うちのホームページ見てないんですか?」

という感じ。

勉強不足だという印象を与えてしまったようですが、インターネットの役場のホームページに記載してある地域おこし協力隊の案内からそのNPO法人に辿り着く糸口等が全くなかったので知るはずもありません。地元民なら知っているかもしれませんが、もうこの時点で「この人とは一緒に働きたくないなあ」と思っていました。

 君がやるべきことじゃない

一通りの質問終了後、沈黙貫いていた40代の男性(最後まで名前・役職不明)の方が口を開きました。

「君はこれやるべきじゃないよ」

この一言を皮切りにその男性は今までの沈黙が何だったのかと思うくらいにしゃべり続けます。

「君は若いし可能性もまだまだある。君の住んでいるところに私も住んでいたことがあるけど、あそこは本当に(給料面で)キツイと思う。出たい気持ちもわかる。

少し町の方に行けばここなんかよりずっと良い仕事はあるしやりがいのある仕事もきっと見つかる。

町長の横でこんなこと言うのはあれだけど、もっと良いところで働きなさいよ。別にここじゃないといけない理由なんてないんでしょ?

ここじゃないといけない理由なんてない。

この仕事じゃないといけない理由なんてない。

本当にその通りなんですよね。

というか普通就活していて「ここじゃないとダメなんだ!」なんて会社に出会うことなんてほとんどありませんよね。

私は面接でウソを言わない人間なので必要以上に「この仕事がしたい!」、「これじゃないとダメなんだ!」とは言いません。

なのでこう言われた時、

「そう言われると、そうですねえ・・・笑」

と素直に認めちゃいました。

そこからはずっと談笑で、「隣のこの都市は今人手不足で狙い目だから隣に住みなよ」とかそういう話で盛り上がっていました。町長の横で・・・。

面接の本質

このブログで何度も言ったことですが就職試験の面接は人材を求める会社と仕事を探している人のマッチングの場です。

不況のため買い手市場となってしまっていつしか選ぶ立場と選ばれる立場に分かれてしまっている印象ですが、本来はお互いに精査してお互い条件が合致すれば雇用関係を結ぶという形が基本のはずです。

今回の面接では相手はどう思ったのかは知りませんが、私は面接で話を聞くうちに、

「ここは自分が働くべき場所ではない」

と思ってしまったため半ば面接の最中で辞退するような流れとなりました。

実際会って話を聞いてみて、「なんか違う。」、「これでいいのか?」と思うのは本来企業側だけでなく応募者である私達も持つべき感情だと思います。

面接はマッチング。自分の働く会社をしっかり見極めましょう。

著者プロフィール

ニックネーム:吉本ひろうみ

記事のライティング、運営管理担当。

高知県出身。
フリーター5年、プロバイダ販売、電気通信事業者の営業を経てインターネット広告業界に参入。
副業で取り組んだ後に独立。インターネット広告を6年、現在は起業しサブスク事業などをやってます。

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