結婚相談所の集客方法についてわかりやすく解説します

こんにちは。

今回は結婚相談所の集客方法です。

このページにたどり着いた方は現在結婚相談所を開業していて、その集客方法に悩んでいることだと思います。

結婚相談所はIBJや仲人などのフランチャイズビジネスを活用すれば、開業ハードルは低く簡単に開業できるため、多くの人が開業して結婚相談所ビジネスに参入しています。

しかしその開業した人の多くが、というよりおそらく大半の方が顧客の獲得に悩んでいることだと思います。

というのもIBJの利用者数は約85,000人で、月間の新規会員数はおおよそ4,000人前後となっています。

これに対してIBJに加盟している結婚相談所の件数は3,927社(2023年8月時点)、約4000社となっており、平均すると1社に付き会員は約20人、月間で1社に1人の申し込みがある計算となります。

全国の結婚相談所3,927社が加盟するIBJ。
各加盟相談所に登録して、お見合い結婚をご希望されている会員は85,086名。
加盟相談所の仲人が協力しながら幸せな成婚を生み出しています。

IBJ公式サイトより引用

しかし、加盟店の中にはIBJ直営のIBJパートナーズや子会社で全国に拠点があるツヴァイ、サンマリエ、多額の広告費を掛けて集客しているハッピーカムカムなども含まれます。

本ページでは、あまり有用な情報がネットに出回っていない結婚相談所の集客方法について解説します。

目次

ただ単にネット集客を頑張っても無理です

ネットで結婚相談所の集客方法について調べると、必ずネット集客の方法について解説されています。

どれも間違ってはいないですが、これを頑張っても良い結果は得られません。

Web集客の専門家に相談すればだいたい「Web広告を活用しましょう!」となり、一番効率的で誰でもできる(どの業者でもできる)GoogleかYahooのスティング広告(検索連動型広告)から入ります。

リスティング広告から入るのは良いですし間違っていませんが、一個人レベルの結婚相談所がリスティング広告を出稿して成功する可能性は極めて低いです。

弊社は実際に結婚相談所の集客に携わったことがあり、試しにリスティング広告を出したことがあるので、その際の話を少ししておきましょう。

リスティング広告で顧客を獲得できるコスト

リスティング広告とは検索連動型広告のことです。

Googleで検索すると上の方に「広告」と表示されて出てくる広告です。

ここに出稿すれば、自分のサイトを見てもらうのは難しくありません。試しに「結婚相談所 +地名」などで検索してみてください。

詳しくはこちらのページでまとめていますが、リスティング広告はやり方も簡単で少しWebをかじれば誰でも出来ます。

こちらの広告ですが、広告費はクリックごとによる課金となり、おおよその予算設定も可能です。

広告費用はジャンルや自サイトを出現させたいキーワードにもよりますが、実際に結婚相談所を出稿した感じだと主要キーワード(結婚相談所+地名や駅名のようなキーワード)でおおよそ1クリック200円~300円くらいだったと思います。

1クリック平均250円掛かるとした場合、1日10クリックされれば広告費はおおよそ2500円となります。実際の広告費はもっと大きく上下します。

1日10クリックされるということはつまり1日10人の人が自分のサイトに訪問してきたということになります。

ただ、訪問してきただけでは顧客の獲得には繋がりません。申込み、問い合わせが必要になってきますよね。

ではリスティング広告から流入してきた検索ユーザーのうち、どれくらいのユーザーが実際に申し込みをするのか?

平均的な結婚相談所の場合、申し込み率は1%以下となります。

私が関わった案件も0.7%くらいでした。

この手のタイプの案件のコンバージョン率(申し込み率)は1%あれば上々で、実際ここまで上げるのは難しいと思います。

そのため1件の申込み獲得に掛かる広告費(CPAと言います)は、

「約25,000円」

となります。

もちろんこれは広告のクリック単価が250円で、コンバージョン率が1%だった場合の話です。

実際はこれよりもっと掛かることが多く、私が担当した案件も実際は3~4万くらい広告費がかかっていたように記憶しています。

また、実際に申し込みがあっても、面談止まりで本申し込み(入会)までたどり着けるかどうかはわかりません。

ここは面談する人の腕次第ですが、仮に本申し込み率が50%だったとすれば費用は上記の2倍、つまり6万~8万円発生することになります。

アフィリエイト広告はおよそ1万円~3万円程度

最も費用対効果が良いとされるWeb広告は成果報酬型のアフィリエイト広告です。

詳しくはアフィリエイト広告とは?という記事を読んで頂きたいのですが、成果報酬型なので成果が発生するまで広告費用がかからない理想的な広告でもあります。

アフィリエイト広告はオーネットやエン婚活エージェント、パートナーエージェントなど大手の企業も活用しており、広告費は1件の獲得でおよそ1万円~3万円程度に設定されていることが多いです。

成果発生条件(実際に広告料を支払うタイミング)などもある程度自由に設定できるため、実際の本登録(入会費回収)に設定すれば損失はなくなります。

しかしアフィリエイト広告は他のウェブサイトやブログサイトに掲載されないと露出さえもしないため、例えばオーネットやエン婚活エージェントなど他社と比較して広告費用など条件で劣っていると全く集客が出来ません。

こちらは弊社で試したことないのですが、掲載メディアに良い条件を出して広告を掲載してもらうためには、少なくとも、資料請求で5,000円以上、面談申込み完了で20,000円くらいは必要だと感じます。

競合性が高すぎで難しい

ここまでざっくりWeb集客に掛かる費用を算出しました。

上記以外にも、

  • SNS広告(FacebookやInstagram、Twitterなどの広告)
  • ディスプレイ広告(バナー広告)
  • LINE広告

などの広告がありますが、いずれも上記2つより広告費用は高額になりやすいです。

ただこれでも「ましな方」というか、実際に普通にWeb集客をするとこれくらい費用を掛けても集客することが出来ません。

なぜなら「Web集客で1件獲得に掛かる費用およそ2万円~3万円」というのは各企業の企業努力によって実現できる可能性のある範囲だからです。

オーネットやツヴァイ、サンマリエのような知名度の高い結婚相談所と誰も名前も知らない一個人レベルの結婚相談所が同じような集客方法を行っても、同じように獲得することはできないのです。

結婚相談所の顧客単価は30万円前後と比較的高いですが、Web集客に掛かる費用は膨大で、正しい戦略を考えなければ利益がほとんど残らない状態となってしまいます。

ほぼ無料でできるSNSやブログ、動画はどうか

上記は広告を出稿した例ですが、逆にほぼ無料でできるSNSやブログ、You Tubeなどの動画はどうでしょうか?

これに関して確実に言えることは、ブログを書いて検索で上位表示させた場合や、SNSでフォロワーを増やして自社のサービスに集客した場合、動画で集客した場合、いずれにおいてもそれだけで大きな収益を得られるという事実があるということです。

集客→サイトに誘導→申込み

という一連の流れを形成できれば、アフィリエイト広告によって1件あたり少なくとも2万~3万円は報酬が入る可能性が出てきます。

世の中にはこれを専門とするブロガー、アフィリエイター、インフルエンサー、You Tuberが存在し、それぞれ各媒体で集客をしようとすれば、それらの専門家と戦う必要が出てきます。

ブログで集客する場合はブログのプロに、SNSで集客する場合はSNSのプロに、You Tubeで集客する場合はYou Tubeのプロになる必要があり、片手間でできるものではありません。

彼ら(ブロガーやYou Tuber)は「集客→サイトに誘導→申込み」という一連の流れを形成すれば収入になるので、それだけに注力すれば収入を得ることができます。

しかしサービスを提供する側の人(会社)は申込みされてから本格的に仕事が始まるわけですから、ブログやYou Tubeはどうしても片手間になってしまいます。

なので業者に外注しようとしたりする人もいるわけですが・・・うまくいくケースはほとんどありません。

集客よりも重要なプラン設計

では結婚相談所で集客するためにはどうするべきか?

それは「ネットで伝わりやすい、ネット集客に向いている差別化されたプラン設計を行うこと」です。

プラン設計というのはユーザーが支払う料金やサービス内容、要するにサービスのスペックのことです。

「ネットで伝わりやすい」「ネット集客に向いている」というのがポイントで、ここさえ抑えてプラン設計をすればWeb集客にそれほど苦労することはなくなります。

ネット集客に適した結婚相談所のプランとは?

ではどういったプランがネット集客に向いているのでしょうか?

それは他社と比較して具体的でわかりやすく勝っている、または差別化されている(ように見える)プランです。

例えば利用料金などがそれにあたります。

利用料金が他社と比べて大きく安いというのは、わかりやすく他社より勝っているポイントとなります。

結婚相談所の場合、おおよそ以下の項目が他社と比較されやすいポイントとなります。

  • 利用料金(初期費用、月額料金、成婚退会料など)
  • 会員数(フランチャイズの場合自社の力ではどうにもなりませんが)
  • 面談回数(1ヶ月で何回面談が可能かなど)
  • 紹介人数
  • 成婚実績数
  • 業種、職種、年齢層特化
  • 場所、立地

○人や○組、○円のようなわかりやすい数字のものは、ネットで簡単に比較されやすいのでここの数字で勝っていれば他社より優位になります。

例えば「入会料金10万円」のA社と「入会料金無料」のB社では、少なくともこの項目だけ見れば100%B社の方が選ばれますよね。

特に料金というのは非常にわかりやすい数字で、極論ですが業界の基本的な水準の半額の料金であれば、ネットでユーザーになんとか見つけてもらいさえすれば申込みがされるわけです。

ただ、フランチャイズの場合、料金はもちろん会員数など、どうしても差別化ができない部分があります。当然ですが安い方が売れるからといって安くしすぎると利益に繋がりませんよね。

そのため、結婚相談所にかかわらずネットで集客で成功する秘訣は、

「自分が持っている武器で、できる範囲で如何にして差別化されたサービスを提供できるか」

に掛かっています。

ネット集客に向かない差別化要素

「差別化しないといけない」

「自社の特色を出さないといけない」

というのは間違いありませんが、ネット集客ではあまり良いとされない差別化要素、自社の強みが多々あります。

具体的に挙げると、

  • カウンセラーの人柄(経験、経歴など)
  • 面談での雰囲気(上に繋がる)
  • 大手とは違う対応
  • カウンセラーの革新的なアドバイス

これらはいずれもユーザーからすれば入会してみないとわからない、少なくとも実際にカウンセラーと会ってみないとわからない要素となります。

そのため、例えば、

  • 入会金5万円(カウンセラーの情報なし)
  • 入会金10万円(カウンセラーの経歴、実績など明記)

の二社があった場合、申込みされやすいのはやはり前者の方です。

こういった「実際に見てみないとわからない(会ってみないとわからない)」強みというのは、例えるならテレビの「きれいに映る」という強みと同じようなものです。

ほぼ同スペックで5万円と8万円のテレビをネットで比較した際、たとえ8万円のテレビの方が「画質がきれい」とメーカーに言われても簡単に8万円の方を選べる人はほとんどいません。

それほどネットでは「わかりやすい数字、スペックによる差別化」が重要なのです。

フランチャイズの相談所でもできる差別化

では具体的にフランチャイズの結婚相談所でも可能な差別化ポイントにはどのようなものがあるでしょうか?

具体的には以下のようなケースが考えられます。

  • 年齢、職業特化(ライバルが少ないところで)
  • 営業時間で差別化

少し考えてみましたが現状ですぐに差別化する方法はこの2つしかないと考えます。

年齢の場合、例えば「40歳~45歳限定」にする、というようなものです。

こういった限定特化型にすることで、該当のユーザーは、「自分のためのサービス」のように感じたり、専門性を感じやすいです。

もちろん、実際に「40歳~45歳限定」にする必要はありません。

単にウェブでそういうサイトを立ち上げれば良いのです。

営業時間で差別化というのは、一般的に遅くても20時~21時に閉まってしまう営業時間をそれよりずっと遅くしてしまうとか、そういうレベルのもので十分です。

特に仕事が忙しくて結婚が遅れてしまった人は、仕事の終わる時間が日常的に遅いケースが多いです。

そういった人のために、営業時間を他社より遅くすれば、それがメリットとなって申込みされる可能性が上がります。

他社にないサービスで差別化する

わかりやすい数字や職業、年齢特化による差別化に加えて、フランチャイズでできる範囲で自社しか行っていないようなサービスを追加することで、申込みがされやすい結婚相談所を作ることができます。

これに関しては企業秘密にしたいくらいですが、例えば「喫煙者限定、相談中も喫煙OK」としてしまうなどです。

喫煙者は減っているとはいっても、30代以上の喫煙率は30%を超えており、タバコを吸いながら、コーヒーを飲みながら相談できる結婚相談所は喫煙者にとっては間違いなく魅力的です。

もちろん自分が喫煙者であるとか、場所的に問題ないかなど課題はありますが、このような「他社にない需要のあるアイディア」さえあれば、ウェブ集客で行き詰まることはありません。

リアリティのある口コミを活用する

ここまでウェブ集客にはプラン設計が重要であることを解説してきました。

その中で、

  • カウンセラーの人柄(経験、経歴など)
  • 面談での雰囲気(上に繋がる)
  • 大手とは違う対応
  • カウンセラーの革新的なアドバイス

のような、利用者が実際に体験してみないとわからない特色はウェブに向かない、と解説してきましたが、実はこれらは口コミという裏付けによって効力を発揮するケースがあります。

例えば「テレビの映りが他社に比べて圧倒的にきれいです」とメーカーに言われても、買う側の人からすれば「買いたい」と思うきっかけになりづらいです。

しかし例えばアマゾンや価格ドットコムに「とてもきれい」「値段以上に画質が良い」など多数の口コミが寄せられていると、「買いたい」と思うきっかけになりやすいですよね。

同様に結婚相談所のカウンセラーの人柄も利用者の口コミによって大きな強みになる可能性が出てきます。

ただし、自分のサイトに載せる口コミは、当然ユーザーは信用してくれません。

いくら、「話しやすい良い人でした」「○○さんのおかげで結婚できました」と自分のサイトに書いても、たとえ本当だったとしてもユーザーは一切信用してくれないのです。

そのため口コミを信用してもらうために以下のような工夫が必要です。

  • 口コミ投稿してくれた日付を記載
  • 悪いところ、改善して欲しいところなども書いてもらう
  • 利用者がイメージしやすい具体的なエピソードを入れる
  • 手紙、LINEのスクリーンショットなどリアリティのある媒体のものを載せる

とにかく「自演ではない」「自演に見えない」が重要です。

最後に

ここまで結婚相談所のより具体的な集客方法を解説してきました。

特にウェブ集客、もといウェブマーケティングにこれから参入する人は、

「ネットに載せれば売れる」

と思ってしまいがちですが、実はもう10年以上前にその時代は終わっています。

結婚相談所に限らず多くのサービス業者、小売業者がネット集客に失敗して断念しているのが実情です。

ネットはたくさんの人に自分のサービス、商品を知ってもらえる機会をもたらしますが、同時に大手業者と肩を並べて競争しなければいけません。

結婚相談所のような店舗のあるサービスは、通常近隣の同業者しかライバルはいないはずですが、ネット集客をしようとすると全国展開する大手企業から区内、都内、県内企業までがライバルになってしまいます。

それらを出し抜くためには知恵と工夫が必要で、それは特にネットに特化してあることが重要です。

現在弊社ではウェブ集客に関する相談などご対応ができます。

気になる方は下記までお問い合わせください。

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