インターネット集客、ウェブ集客を考えるならSEO対策は欠かせませんよね。
ユーザーが検索から自然に流入してくれれば安定的に顧客獲得が見込めます。
「SEO対策を依頼したい」
「依頼したいけど費用がどれくらい掛かるかわからない」
「見積もりを依頼したら高額だった・・・費用感が適切かどうか知りたい」
そう考える方向けに、本ページではSEOの相場を費用感について、わかりやすくまとます。
SEO対策の相場は月額20万~50万円?
SEO対策を業者に依頼した場合、相場は20万円~50万円と記載があるサイトが多いです。
固定報酬:月額20万~40万円
成果報酬:1キーワードにつき 1.5~30万円/月
SEO対策の費用と料金相場|アイミツ
SEOコンサルティング:10〜50万円/月(大規模サイトの場合100万円を超えることも)
SEO対策の費用と相場を徹底解説!【相場早見表・事例あり】|web幹事
内訳は外部サイト被リンク対策とか、コンテンツ制作とか、よくわからないものが多いですよね・・・
まず大前提としてこういった相場をあまり参考にしてはいけません。
というのもSEO対策は小規模な対策から大規模な対策で掛かるコストが全然違ってくるので、厳密に相場というものが存在しないのです。
例えるなら「指輪の相場」と同じようなもの。
指輪は300円くらいのものもあれば、300万円以上のものもあるので、
「指輪の相場はどれくらい?」
と聞かれても、
「指輪の種類によって違う」
としか答えることができませんよね。
これと同じでSEO対策も、月5万~10万円程度のものあれば、月100万円~500万円規模になることもあるのです。
これに対して「相場」など考えてもあまり意味がありません。
SEO対策の費用に大きな差が出る理由
例えば弊社のSEO対策は最低限のものであれば月額5万円程度で対応することができます。
他の会社でも最低5万~10万円ほどで対応できるところは多いと思います。
しかし私が敬愛する株式会社ウェブライダーのSEO対策は月額66万円~となっています。しかもコンサルティングのみ。
※ウェブライダー資料より(PDF)
なぜここまで金額に差がでるかというと、SEO対策は基本的に人工(労力)で決まり、目的(上位表示したいキーワード)や確度(目的を達成できる確率)によって労力が大きく変わってくるからです。
すごくわかりやすい言い方をすると、
- 月5万円のSEO対策→月5万円分の労力が提供される
- 月100万円のSEO対策→月100万円分の労力が提供される
ということです。
ただしこれはあくまで「まっとうな会社」という前提があります。SEO対策会社は月100万円くらい支払っても他社の5万円分の仕事もしないことは多々あります・・・
相場くらいでできるSEO対策は?
参考にSEO対策の相場、月額20万円を例にどれくらいの対策ができるか考えてみましょう。
上述した通り、SEO対策の費用は人工(にんく)で決まります。人工とは元々建築現場などで使われる用語で、1人1日の労力を1人工という単位で表します。
ウェブ業界の場合、1人工の金額はおおよそ3万円~5万円程度です。ここでは間をとって4万円としますね。※建築業界でいえば専門技師くらいの金額です。
月額20万円の場合、5人工。つまり1人の人が丸5日分働いてできる施策(SEO対策)となります。
丸5日分でできる施策の内訳がどうなるかは、依頼する会社によって大きく変わってきますが、弊社の場合、
- 記事ページ制作3~4本
- 既存ページの修正、リライト(1日でできるところまで)
- コンサルティング(月1度の打ち合わせなど)
となります。
記事ページ制作に掛かる費用、労力は会社によって大きく変わってきますが、弊社の場合、本ページくらいのボリュームで記事を作成すると丸1日以上は掛かってしまうので、3本作成すると3~4人工となります。
残りの人工を既存ページの修正、コンサルティングなどに充てるイメージです。
受注金額以上のことはどの会社もできない
20万円でどこまでできるか?
は会社によって大きく変わってくると思いますが、確実に言えることはどのSEO会社でも、
「人件費+必要経費+利益」以上のことはできない
ということです。
当たり前ですが、20万円で受注した仕事であれば、20万円以内でできることまでしか出来ません。
上述した通り、弊社でできることは3~4本の記事制作+αくらいですが、他社に依頼すれば記事10本とその他、ような提案になるかもしれません。
- 弊社:記事3本+α
- 他社記事10本+α
これだけ見比べると、他社で依頼した方がお得感がありますが、受注金額が同じであれば掛けられる労力は(極端なブラック企業でもない限り)基本的に大きくは変わりません。
そのため同じくらいの労力で記事を3本にするか、10本にするかという違いがあるくらいで、弊社よりも他社の方が安いわけではないのです。
余談ですが、記事1本仕上げるのに掛かる日数、人数、費用は会社によって大きく変わってきます。
クラウドソーシングで主婦など副業クラウドワーカーに頼めば1本3000円くらいで発注することができます。一般的な編集プロダクションの場合、おおよそ1本あたり5万~10万円程度。
弊社の場合、専属のライターに支払う金額は1本あたり1.5万~2万円くらい。
自社で執筆する場合は、記事にもよりますが、おおよそ1~3日間くらい掛けています。
SEO対策は費用よりも費用対効果が重要です
これはクライアント様に必ず伝えるようにしているのですが、SEO対策は「安ければ良い」というものではなく、また「高ければ良い」というものでもありません。
圧倒的に費用対効果が重要です。
費用帯効果は「例えば100万円掛ければ100万円以上のリターンが得られるかどうか」という問題です。
掛けた費用に対してそれ以上の利益、価値が生まれれば成功であり、逆に掛けた費用に対して利益が生まれなければ失敗です。
たとえ10万円で発注したとしても、10万円以上のリターンが得られなければ失敗なのです。これはSEO対策に限ったことではないのかもしれませんが・・・
SEO対策で得られる利益、価値とは
ではSEO対策で得られる利益、価値とは何でしょうか?
弊社ではSEO対策で得られる利益、価値は以下にあると考えています。
- 自社の認知、ブランドの認知
- リピーター、ファンの獲得
- 購入、成約、申込み
SEO集客によって認知してもらうことができる
SEOは広告費を掛けずに検索からサイトへアクセスを集めることが出来ます。
下の画像は弊社が運営するメンズファッションに関するサイトのグーグルアナリティクスデータです。
数値は一ヶ月間、一番流入の多い「Organic Search」というのが検索からの流入、次いで多い「Paid Search」というのは検索連動型広告(リスティング広告)からの流入です。
毎月約2万人くらいの人が、弊社が運営するサイトに検索から流入しています。自然検索なので広告費は掛かっていません。
ただし自然検索は「◯◯ 選び方」「ブランド名 年齢層」など、ユーザーの知りたいことについてまとめた記事への流入が多いため、運営サイト「SELECT」やSELECTが展開するサービス(メンズファッションレンタル)の認知へ100%つながっているわけではありません。
ただ月間2万人ですから、流入した人のうち100人に1人でも認知されれば毎月200人、1年間で2400人以上の人に認知されることになります。
リピーター、ファンの獲得
グーグル検索の多くはユーザーが「知りたい」「興味がある」という時に利用することがとても多いです。
例えば、
「SEO集客について知りたい」
「費用を知りたい」
「メリット、デメリットを知りたい」
「SEO対策の方法を知りたい」
「ウェブ広告の種類を知りたい」
これらについて興味深いことが書かれてあるサイトは、ユーザーがブックマークすることがあります。
情報コンテンツとして優れているサイトはリピートされ、やがてファンが付きます。
特にニッチな分野でまとめられていて、調べてもすぐに探すことが出来なかった情報がまとめられていれば、また訪問できるように多くのユーザーがブックマークします。
そうやって少しずつファンが集まれば、会社、ブランドの認知に繋がりますし、後述する「購入」「成約」にも繋がります。
購入、成約、申込みに繋がる
SEOで直接的な利益を生むのはやはり購入、成約、申込みですよね。これらを業界ではコンバージョン(CV)と言います。
特にコンバージョンに近いキーワードで上位表示することができれば、毎月安定したコンバージョンが期待出来ます。
弊社が運営するサービス「メンズファッションレンタル」「メンズファッションサブスク」はサービスそのものの認知が少小さいため、あまり多くは見込めませんが、それでも自然検索から月間1~2件程度は申込みがあります。
また、私自身が趣味半分で運営していたブログ「20代後半で就職した元フリーターのブログ」では、毎月十数件、転職エージェントサービスへの申込みが入っています。
自然検索(SEO)からの流入は広告費が掛からないので、例えば自社でブログサイトを立ち上げて、自社で更新すれば費用を掛けずに集客し、購入、成約につなげることが可能です。
これこそがSEOの最大のメリットであると言えるでしょう。
SEO対策は費用対効果が推測しづらいという課題
ここまで費用対効果の重要性について書きましたが、実はSEOは費用対効果が予測しづらいという課題があります。
というのも、どんなに優秀なSEOプレイヤーでもグーグルの検索結果をコントロールするのととは不可能であり、お金と労力を掛ければ100%再現できるというものでもないからです。
実際多くの大企業、中小企業が検索流入を目的としたオウンドメディア運用に取り組んでいますが、その大半は費用帯効果が合わずに断念しています。
グーグルの検索流入は少なくとも1ページめに表示されなければほぼ見込めません。
1ページめは上位10ページしか表示されないので、狙っているキーワード(及び周辺のキーワード)で上位10位以内に表示される必要があります。
特にその分野において主要のキーワードでは取り組んでいるサイトすべてがライバルとなるので、競争率がとても高いです。
例えば「SEO 費用」というキーワードにおいても、数百、数千という企業サイトの中で上位10位以内に入らないと検索からの流入は見込めません。
難しいのは、SEO対策は資金と労力を費やせば必ず上がるという問題ではないことです。
費用と労力を掛けても必ず結果が出るわけではないため、費用対効果が非常に予測しづらいです。
SEO対策の予算の考え方
ここまでの話をまとめると、SEO対策は、
- 規模によって費用感が大きく変わるので相場が参考にならない
- 金額そのものより費用対効果が重要
- しかしSEOの費用対効果は予測しづらい
これらの理由から、SEO対策にどれくらい費用を掛ければ良いか非常に難しい部分があります。
ここからは、SEO対策の発注を検討している企業向けに、SEO対策に掛ける費用、予算はどう考えるべきか?
についてまとめます。
目的達成に掛けられる費用を決定する
SEOの予算を決める際にまず一番先に決めないといけないことは、目的達成に掛けられる予算を決めることです。ここが決まっていないとどれくらい費用を掛けるべきなのか全く見えてきません。
例えば「Aという商品を月間100件売るために掛けられる費用はどれくらいか?」掛けられる費用が100万円なら、1件あたりの予算は1万円となります。
では、SEO対策に月間100万円掛ければ100件獲得できるか?
もし獲得できる見込みがあればその予算で進めると良いです。
100件獲得できる見込みがなければ、予算を大きくする、または「SEOをやらない」という選択もあります。
上位表示によって得られる収益を予測する
次に重要なことは、SEO対策によって得られる収益をある程度予測することです。
例えば「メンズレンタルファッション」というキーワードで上位表示すれば、月間1000人の流入があり、そのうち5%の人が申し込みをするので、月間50件の成約が見込める。
といったイメージです。
ただし上位表示による流入予測はある程度までしか出来ませんし、上位表示することで成約する件数も読みづらいところはあります。
Google広告を活用したり、すでにあるデータを活用してある程度の予測はできるので、そういった面も含めてウェブマーケティング会社に相談することはおすすめです。
リスティング広告と比較して検討する
次に他のウェブ集客と比較して検討することをおすすめします。
その中で最もSEOに近い集客方法としてリスティング広告(検索連動型広告)というものがあります。
下画像の「広告」と出ている部分ですね。
とてもわかりやすく表現すると、リスティング広告で掛かる費用より、SEOに掛かる費用の方が高いのであれば、リスティング広告を選んだ方が良いということです。
例えばSEOに100万円掛けて月間1000人集客するのと、月額10万円掛けてリスティング広告で月間1000人のユーザーを集客するのとでは、後者の方が確実性が高く、安定性もあるため、SEOよりリスティングを選んだ方が良いと考えます。
弊社ではSEOもリスティングもどちらも取り組んでおりますが、リスティング広告の方が良いと判断したものに関しては、SEOよりもリスティングに注力しています。
逆にリスティング広告で掛かる費用よりもSEOの方が費用対効果が高そうな場合、SEOに注力した方が良いです。
例えば成約、申込みまでのハードルが高い高額商品や、じっくり説明が必要な商材の場合、リスティング広告で集客しても成約までに非常に高いコストが掛かってしまうことがあります。
その場合、SEOで集客して徐々に認知された方が最終的な費用対効果が大きくなるケースが多いです。
また、そもそも認知がされていない新しい商品、サービスの場合もリスティング広告はあまり向いておらず、SEOによる集客の方が適していたりします。
この辺りに関してはウェブマーケティングをある程度熟知していなければ把握しづらいところなので、マーケティング会社と相談することをおすすめします。
費用を最小限に抑えたい場合は自社の労力を使う
上述した通り、SEO対策は100%再現できるわけではないため、費用対効果の予測が付きづらいです。
そのため弊社では、
「不確実な結果をコントロールしようとするよりも、自分でコントロールできる予算(費用)を小さくした方が良い」
という考え方をしています。
1000万円使ってSEOに失敗した場合、損失は1000万円ですが、100万円なら100万円、10万円なら損失は10万円で済みます。
ただし予算10万円のSEO対策よりも、予算100万円のSEO対策の方が結果は出やすいのは間違いありません。
そこで弊社では、「予算10万円+自社の労力=100万円分のSEO対策」おおすすめしています。
SEO対策には主に以下の仕事があります。
- 企画、計画(目標設定など)
- キーワード選定(どのキーワードを狙うか検討する)
- コンテンツ制作(記事ページ制作など)
- 被リンク対策
このうちできる範囲の部分を自社で行い、できない範囲を外注するイメージです。
企画からキーワード選定、コンテンツ制作、被リンク対策などすべて依頼するとそれ相応の費用が発生します。
しかし、「基本的に自社でやる、わからないことだけSEO会社に聞く」というコンサル形式で依頼すれば大幅にコストを落とすことが出来ます。
低予算での丸投げは100%失敗する
一番やってはいけないことは、少ない予算ですべて業者に丸投げしてしまうことです。
これは100%失敗します。
そもそもSEO対策は、
- 全国の知識のある人達が
- 多くの費用、労力を掛けて
- 全力で対策をしている
というのが現状です。
厄介なことにウェブ上では地域の優位性がほとんどないため、キーワードが被ってしまえば毎月数百万以上費やして作成している大手企業のサイトと戦うことになります。
そういった場所での競争に、知恵や知識使わず、あまりお金を掛けずに他社に丸投げしても成功する可能性はほとんどないというのが現実です。
上述した通り、どの会社に依頼しても予算内でできる範囲は限られています。
月間10万円の予算では、10万円分の仕事(一般的なウェブ会社だと一人2~3日分の仕事)しか出来ません。
コンサルタントのみであればそれでも十分かもしれませんが、キーワード分析や競合調査、コンテンツ制作などすべてを3日で行うのはかなり難しいです。かなり雑な仕事になってしまうため、上位表示は難しいでしょう。
失敗を最小限に!賢いSEO対策の方法とは?
最後に、特に予算を小さくSEO対策で失敗しにくい賢い発注の仕方、対策の仕方をまとめました。
ぜひご参考ください。
SEO会社への依頼はコンサルのみに留める
特に最初、第1段階はSEO会社に依頼するのはコンサルタントのみに留めることをおすすめします。
これまで解説してきた通り、低予算で成果を出したいのであれば、自社のリソースを使う以外の選択肢はありません。
最初は「何をどうすれば良いのかわからない」と思いますので、SEO会社にコンサルタントを依頼することをおすすめします。
「SEOとは何か?」
「どういった対策をすれば上位表示ができるのか?」
「何をすれば良いか?」
などを確認しましょう。
ただし依頼する会社は信頼できそうな会社を選ぶことが重要です。可能であれば複数社話を聞いてみることをおすすめします。
社内担当者を選任する
SEO担当、とまではいかなくても良いので、社内でウェブマーケティング担当者を選任することをおすすめします。
2021年、どのような分野でもインターネットによる集客は欠かせない状況になってきているはずです。
社内にウェブに関する専門家がいない場合、すべて丸投げして外注するのではなく、社内にウェブマーケティング担当をおくことが何より重要であると考えます。
兼業、兼用でも良いのでSEOにある程度注力できる人材を社内に用意しておきましょう。
SEOで成果が出てきたら拡大していく
SEOに限ったことではありませんが、ウェブマーケティングは小さいところから始められることが最大の魅力です。
設備を投資する場合も、広告を掲載するのもそれ相応の費用が発生しますが、SEOはその気になれば費用ゼロから始めることも可能です。
弊社も簡易的なコンサルであれば、月額5万円~10万円程度で承っています。
まずは最小限からスタートし、少しずつ成果が出てきてから拡大していきましょう。
ちなみにリスティング広告も同じように小さいところから始めて徐々に拡大するとうまくいきやすいです。
まとめ
SEOもとい、ウェブマーケティング会社は端的にいってしまえば、
「弊社にお金を払って頂ければ、あなたの会社を儲けさせます」
と言っているのと同じです。
私はこの業界は「投資会社」に近いと思っています。
投資会社「私達にお金を預けて頂ければ儲けさせてあげます」
という感じですね。
いかにも「怪しい」って感じですが、ウェブマーケティングだと、あまり調べず簡単にお金を支払ってしまう人が多いように思います。
投資の場合、「業者に丸投げして儲かる」と考える人は少ないと思います。
ウェブマーケティングも同様に業者に丸投げして儲かるという上手い話はないんですよね・・・残念なことに。
なので、ウェブマーケティングは全般的に自分で勉強して、最低限の知識をつけることが重要です。
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