フリーターが就職の面接で絶対抑えるべきことを採用する側が解説します

このブログでも何度か書きましたがフリーターでも20代までなら就職することはそれほど難しくありません。

たとえ正社員経験がなくても、職歴に空白期間があってもしっかり戦略を立てて就活に望めば割と受かります。

しかし就職試験の面接で全然受からない人のための面接の基本(超重要)でも書いた通り面接がダメだと受かる人でも受からなくなります。

中途採用の試験で履歴書を送って書類選考を通過した企業は面接次第で採用される可能性があった証拠です。

フリーターで書類選考が通らないものはどうしようもありませんが面接の対策をすることは可能です。

本ページではフリーター歴5年で就職し、現在経営者として採用する側になった私の経験を交えながら面接に受かるポイントを書きたいと思います。

著者について

30代半ばの男。

20代前半のほとんどをフリーターとして過ごしたが、26歳の時に電気通信事業の会社に営業職として就職。

3年程度働いた後にウェブ系フリーランスとして独立。

現在は法人化し、株式会社やさしくねっとの代表として勤めています。

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目次

面接の採用基準

ただやみくもに面接を受けても受からない人は絶対に受かりません。

大学の就活ではよく50社、100社受けて内定が貰えないとか耳にしますが、しっかり対策を練って臨めばフリーターでも20社に1社くらいは受かります。(もちろん難しいところばかり狙うと全然受からない可能性もありますが)

受かるためにはまず企業がどういう人材を取るのか、採用基準を知っておかなければなりません。

企業側の採用基準は大きくわけて二つあります。

一つは人間として魅力的かどうか、

もう一つは会社や職務に適した人材であるかどうか、

この二つだけです。

採用基準はなんとなく選んでいる?

筆記試験や書類選考をして合格ラインにある応募者をわざわざ直接会って精査するのは何故だと思いますか?

「志望動機は何ですか?」

「前職は何故辞めたんですか?」

「何故この会社を選んだんですか?」

このような質問の回答を訊きたいだけなら、今の時代わざわざ直接会わなくてもskypeやLINEでやりとりすることも出来ます。

わざわざお互い時間を割いて、場合によっては交通費まで払って応募者に出社させて面接をする理由は何でしょうか?

それは実際に会ってどんな人かを雰囲気や感覚的に掴むためです。なんとなく好印象な人、人として魅力を感じる人は採用される可能性がグッと高まります。

社会人の経験がない学生等にとっては採用試験の合否が雰囲気とか感覚みたいな感情的なモノで決めているとはにわかに信じがたい話かもしれませんが、実際それ以外にわざわざ直接会う必要なんてないんですよね今の時代。

「挨拶が元気でさわやかだった」

「物腰がやわらかく優しい雰囲気だった」

「質問に対する回答をはきはき応えて誠実さを感じた」

実は面接はこのような理由で受かったりします。

逆に、

「なんとなく暗そう」

「自信がなさそうで仕事が任せられる気がしない」

「なんとなくウザイ感じがした」

のような理由が不採用の決め手となったりします。

試験というだけあってなんとなく合理的に合否を決められている気がしますが実は採用試験の面接は面接を行った人の感情によって決められています。

会社や業務内容に合っているかどうか

人としての魅力のある人は採用される可能性が高いですが、実際に採用されるかどうかは最後は企業に合った人材かどうかに掛かっています。正直こればっかりはどうしようもありません。

元気な体育会系は多くの職種では良い印象を与えますが中には「暑苦しいタイプは苦手」と感じる職場もあります。

どんなに優秀で魅力的な人材でも100社受けて100社とも受かるとは限らない理由はここにあります。

採用試験はあくまで企業側と求職者のマッチングなので「優秀でも職務に合っていないから」という理由で不採用になる会社も必ず出てきます。

逆に最終学歴高校中退、中年、フリーターでも適していると判断されれば採用されます。

フリーターが抑えておきたい面接のポイント

面接の本質はマッチングです。企業が求める人材だと判断された時に応募者は採用されます。

企業がどのような人材を希望するかは会社によって異なってくるので明確な正解はありません。

明確な正解はないんですが一般的な企業が欲しがる人材像は存在します。

その人材像とは、

誠実であること
真面目であること

コミュニケーション能力があること

です。

面接でこの3つがあることが認められた人は必ず採用する可能性のある人材となります。100%採用されるとは限りませんが有力者の一人に入ります。

誠実な人材であること

誠実さというのは採用試験に限らず多くの人間関係で重要視されます。

友人、恋人、妻、夫、娘の結婚相手、取引相手等、いかなる人間関係においても誠実な人は高評価されます。

誠実さを持っている人は人間としての魅力があり、面接では必ず好印象を与えることが出来ます。

面接での嘘はご法度

誠実さがある人は正直者です。

何度も言っていることですが面接で嘘をつくと絶対に採用されません。

面接ではよく「興味がある」とか「好きだから」のような回答をすると、

「どのようなところが?」

と深く突っ込まれることがあります。

これは言葉通り「それが知りたい」という意味もありますが、それ以上に面接官の本心は、

「それは本心なのか?」

を探っているわけです。

深く突っ込まれた時に言葉に詰まってしまうとそれは「本心じゃない」、「適当なことを言ってるな」と思われて不採用になってしまいます。

何故不採用になるか、誠実さが感じられないからです。

本心を言わない、本当のことを言わない人は仕事で何かミスがあっても報告をせずに隠そうとします。

企業側としてはこういうタイプの人を雇いたくないんですよね。

間違ってもいい、器用じゃなくていいから正直に報告してくれる誠実なタイプの人材がいいと思っています。

営業の世界でも口が達者でお調子者な人よりも口下手で不器用でも誠実な人が好まれやすいです。

適当な志望動機ならない方がマシ

美容師やアパレル関係、ゲームクリエイター、CGクリエイターのような職業なら「なりたい」と思う人も多く、

「その仕事がどうしてもしたいから志望した」

という言葉に真実味を帯びやすいですよね。

ですが営業職や事務職、介護、店舗スタッフなんか、

「どうしてもその仕事がやりたくて・・・」

なんて言ってたらおかしいじゃないですか。

「あなた本当に事務職がやりたいと思ってるの?」

って誰でも思うわけですよ。

まして経験もないうちから「興味がある」とか「好きだから」言われても・・・

って面接官は思うわけです。

だからその仕事を全くやりたいと思っているわけじゃないなら「やりたい」なんて言っちゃいけませんし、その会社を選んだ特別な理由がない場合は下手にその会社の魅力を語っちゃいけません。

もちろんその仕事に本当に興味があって「やりたい」と思っているならそれを伝えればいいですし、その会社を調べて特別な魅力があればそれを話して上げれば相手も喜びます。

私が働く会社の場合、入社する前は会社のHPが雑なモノで何をやっている会社なのかもぼんやりとしか分かりませんでした。

なので「どうしてこの会社を選んだんですか?」という質問には少し戸惑ったんですが、

「この業種、職種で自宅から通える範囲で求人を絞り込んで書類を数社送りました」

というような感じでありのままに回答しました。

「他の会社にも応募している」は通常ご法度と言われていますが、就活していて複数社を応募するのは当たり前のことなので企業側も特に何も思わないんですよ。

有名企業かもしくは何か卓越するような魅力がHP等にある企業なら別ですがそれがない場合、企業側も自社じゃなければならない理由があってうちに面接に来ているなんて思ってないんです。

それなのに下手に会社をべた褒めしたりすると真実味がありませんし、裏があると思われてしまします。

会社は真面目な人を求めている

日本の会社は普段はぼけーっとしていて急にひらめいたりするような天才タイプを求めていません。

毎朝定時にちゃんと出勤してきて遅刻もせず、早退もせず、急に休むこともほとんどないいわゆる普通の人を求めています。

面接で真面目な人をアピールするためには先述した「誠実さ」もそうですがそれに加え、

予定時刻の10分前に訪問する
挨拶をしっかり行う

正しい言葉遣いをする

身だしなみを整える

これらに注意して振舞いましょう。

特にフリーターは「真面目さに欠けているのではないか」「常識がないのではないか」と疑われていることが多いです。

「ちゃんと毎日遅刻せずに会社に来てくれるだろうか」

「急に休んだりしないだろうか」

「取引先との時間は守れるだろうか」

フリーターはフラフラしたイメージがあるので企業側はこれらを懸念しているわけです。

10分前に訪問し、正しい言葉遣いをし、身だしなみをしっかり整え、挨拶、礼をする。このどれかが欠けると途端に不真面目な印象が付いてしまうので注意してください。

コミュニケーション能力を養おう

「面接ではコミュニケーション能力が大事」

というのは多分就活生だと耳にタコが出来るくらい聞かされていることだと思いますが、その言葉通り面接ではコミュニケーション能力が大事、というよりコミュニケーション能力を試す場として企業は面接を行っています。

だから面接を語る際にコミュニケーション能力は切って離せないものなんですが、これに関しては書籍が何本もあるくらいに奥が深いです。

なのでここで詳しく解説することはできません。

が、一つだけ知っておいて頂きたいことはコミュニケーションとは意思疎通であるということです。

相手が聞きたいことを把握し、相手に伝わるように話す。

「どうしてこの仕事がしたいんですか?」

という質問に対して、

「興味があるから」

と返したらそりゃあ、

「どうして興味あるんですか?」

って聞かれますよね。

だからこんな事があって興味を持つようになったという物語を付けて回答するのがコミュニケーション能力のある人なんですよね。

コミュニケーションに関して苦手だと感じる人は書籍等を読み勉強してみてもいいと思います。

本を一冊読むだけでも掴めることが多数あると思いますよ。

面接は対話であることを忘れないこと

先述した通り、面接の合否は面接者、採用担当の感情で決まります。

つまり面接では用意してきた人間味のない模範解答、模範的な立ち居振る舞いは何の意味もないということです。

答えにくい質問をしてくる理由

面接担当者は応募者に対して答えづらい質問を投げかけてきます。

「前職を辞めた理由は何ですか?」

という質問に対しては準備出来ていても、

「その理由だと○○するという方法もあったと思いますがどうして辞めたんですか?」

といったような思わぬ質問を投げかけられて固まってしまうことはよくあると思います。

何故このような質問をしてくるのかというと、応募者に対して嫌がらせをしたいわけではなく応募者の本音、人間性を知りたいからです。

  • 本当はどう思ってここを受けにきたのか?
  • 本当は前職で何か問題があって辞めたのではないか?
  • 前向きなことばっかり言ってるけど本当のところどうなんだろう?

面接官は心理学のプロでもなんでもない普通の人です。応募者が本当のことを言っているのか、受かりたいためにウソを言っているのか表情や雰囲気だけでは分かりません。

そのため様々な質問を投げかけて発言に矛盾はないか、一貫性があるかどうかを確認しているわけです。

役者になるのではなく役そのものになる

面接では良い印象を与えようとして良い人材であるふうな演技をする人が多いです。

本当は別にその仕事が好きじゃないんだけど好きと言ったり、興味があると言ったり・・・

これらの発言は少し突っ込んだ質問をされると剥がれてきます。面接でウソを吐く人は絶対に採用されません。面接を何十回受けても受からない人はこれが原因である可能性が高いです。

面接では絶対にウソをつかないようにしましょう。

でも好きでもないし興味があるわけでもない場合はどうすれば?

という意見が聞こえてきそうですが、そのために事前準備が必要です。

「その仕事が好きだからしたい」、「面白そうだからやりたい」。これらの言葉はその仕事についてある程度知っておかないと絶対に出てこない発言です。

「実際やってみたら楽しかった」

「友人からよく話を聞かされて見学に行ったら自分もやりたいと思うようになった」

ただ単に「好き」、「興味がある」と言われても相手に全く伝わりません。恋愛だってそうですよね?

面接で「好きだから」と答えたいならまず好きになること、「御社に魅力を感じた」と発言する時は本当に魅力を感じた時にすること。

これを徹底すると面接の合格率は飛躍的に高まります。

何より一貫性、ストーリーが大事

何度も言いますが、面接では人間性を出すことがとても大事です。模範的な回答は何の役にも立ちません。

そして人間性を出すにはストーリー性を出すことが大切です。

例えば派遣を辞めて正社員の採用試験を受けた私の場合、

「前職を辞めた理由は?」

「派遣の契約満了だったということと、結婚を機に派遣ではなく安定した正規雇用で働きたい気持ちもあったので、契約の更新の可能性もありましたが自分で退職を決めました。」

「前職から今日まで3カ月程空いてますが、何していたんですか?」

「就職活動というか、どうすれば正社員で採用されるかを研究をしていました。いくつか面接も受けましたがこの経歴(転職回数がとても多いので)だと中々受からなくて、就職に関する本を読んだり就職フェアに参加する等していました。」

手前味噌ですが、退職理由と空白期間というネガティブな質問に対して何の違和感もなく答えられていると思います。もちろん事前準備等しておらず、本心というかこの回答以外なかったんですよね。

ネガティブな質問に対する回答の仕方

「どうすれば正社員で採用されるかを研究をしていました。」

面接でこんなことを言う人はおそらく珍しいと思います。当時も面接相手だった社長や部長は笑っていました。

一見不利である内容でも正直に話すことで誠実な印象を与えることも出来ます。

退職理由や前職からの空白期間等、ネガティブな質問は出来る限り自然に、正直に回答した方がいいと思います。

さすがに愚痴っぽくなるのはダメですよ。会社の連中が分かってくれなったとか、上司とこんな理由で上手くいかなかったとか。

前職の辞め方があまり良くない場合はどうしても愚痴っぽくなるので、その際は何か上手い理由を作るのは仕方ないと思います。

それ以外は基本的に正直に回答すると一貫性が保てますしその後の面接が楽になります。

面接に挑む前に事前に身だしなみをチェック

人は見た目が9割という本が昔話題になりましたが、面接でもやはり見た目はかなり重要です。

直前に正社員として営業職などをやっていれば特に意識をすることなく、違和感のない身だしなみで挑むことができますが、フリーターの場合意外なところでNGを食らう可能性が出てきます。

  • 髪型
  • ヒゲ
  • スーツの皺、サイズ
  • 靴や鞄、靴下

上から下まで違和感のない身だしなみで挑むことが重要です。

私達のような若者側からすると「外見で人は判断できないじゃん?」と思いがちですが、それは長期的な付き合いがあってこその話です。

面接で一度きり、しかも数十分間顔を合わすだけでは第一印象がそのままその人の印象になってしまいかねません。

下の3枚の写真をご覧ください。

彼らはこの日はモデルさんですが、普段は普通に働いている会社員です。1枚目の人からはスーツを着て営業をしている姿が想像できませんが、もしかしたら普段はスーツを着用して仕事をしているかもしれません。

私達が彼らのイメージをこの写真からでしか判断できないのと同じように、数十分の面接では終わった後は面接時の印象、イメージしか残っていません。

靴が汚れていたり、スーツのサイズが合っていなかったりすると、それだけで悪印象を与えてしまいます。

特に普段身だしなみにあまりこだわりがない人は、自分では気づきにくいので家族や友人にチェックしてもらうことをお勧めします。

まとめ

「誠実さ」、「真面目さ」、「コミュニケーション能力」、どれをとっても抽象的で曖昧で、それでいて一朝一夕で身に付けられるものではありません。

だからわざわざ直接会ってまでしてそれらが備わっている人材であるかどうか確かめたいわけです。

しかしそれらは学校の勉強とは違い、常日頃からそれらを意識して行動していれば自然と備わってくるものでもあります。

面接を数多くこなして全く受かる気配がないという人はまずはそれらを意識して行動し、書籍等でコミュニケーション能力について勉強し、受かる見込みのある人材になると採用率が高まります。

フリーター向け転職サービスを利用しよう(参考)

人手不足が懸念されている現代、「若い人材が欲しい」という理由でフリーターを求める企業がが増えてきています。

例えばフリーターや第二新卒者を専門とする、ジェイックのホームページでは1年間フリーターだった人や4年間ニートだった人達が「内定をもらった」という体験談が紹介されています。

ジェイックに来る前は
学校を卒業してからは就職する気がなんとなく起きず、4年間家でギターと将棋ゲームばかりしていました。

もし、現在フリーターをしていて、正社員としての就職を希望するのであれば、フリーターを専門とする転職サービスの利用をお勧めします。

紹介される求人はフリーターでも採用される見込みがある求人しかないわけですから、比較的効率よく就職活動が可能です。

ただ、フリーター向けの転職サービスは20代までが利用制限となっているため、30歳を過ぎると利用できません。

そうなる前に早いところ正社員として就職したいところです。

ちなみにジェイックは無料で利用できます。

⇛ジェイック公式ページはこちら

著者プロフィール

ニックネーム:吉本ひろうみ

記事のライティング、運営管理担当。

高知県出身。
フリーター5年、プロバイダ販売、電気通信事業者の営業を経てインターネット広告業界に参入。
副業で取り組んだ後に独立。インターネット広告を6年、現在は起業しサブスク事業などをやってます。

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