正社員になりたくないのもあり?最低限知っておいた方が良いことと経験談

今の時代正社員だからといって将来安泰とは限らないし精神的にも肉体的にも正社員はキツイ。おまけに派遣やバイトならほぼ必ず支給される残業代も正社員だと出ないところが多い。

はっきり言って正社員で働くよりフリーターでいる方が楽なんじゃないの?

そう思っていた私は約5年間フリーター生活を続けていました。

26歳の頃に正社員として就職した今でもフリーターで居続ける人を否定しようとは思いませんし「フリーターの方が楽である」ことには間違いないと思います。

しかし実際正社員として働いてみて改めて知った良い面もたくさんあったので少しお伝えしたくなりました。

是非お付き合いください。

ちなみに・・・

目次

正社員とフリーターの決定的な違いとは?

まず手始めにフリーターと正社員の違いですが、ここでは「正社員の方が安定している」のようなベタな内容ではなく、私が実際正規雇用で働くようになって感じた違いを大きくわけて二つお話します。

フリーターは経費、正社員は投資とみなされる

給料の支払者側の視点で見たとき、正社員に払う給料は投資であると考えるのに対しフリーターはただの経費にしかすぎません。まあ会計上はどちらも人件費という経費になるわけですが。

正社員には昇給や賞与等をその従業員にどれだけ支払うかを検討する機会が多々あります。その際もっと伸びてほしい従業員には昇給させるとか、別に辞めてもらっても構わない従業員にはボーナスを減らす等の査定を行います。

高い給料を支払ってリターンを得ようとするのは投資と同じようなものです。期待する人材には給料以外にも勉強会やセミナーに出席させたりして積極的に投資を行います。

一方でフリーターに支払われる給料は作業に掛かる経費くらいにしか思っていません。企業側からすると経費は経営状況が良い時はあまり気にせず、悪い時は削減することしか考えなくなるので下がることは日常茶飯事ですが上向きになることはほとんどありません。

会社、給料を支払う側の人から投資と見られるか経費と見られるか、スタートは同じ金額でも将来的に大きく差が出てきます。

ちなみに飲食業ではバイト、正社員、管理職含めて人件費をコストとしか見られません。飲食店では人件費を店舗の売上の○%以内に抑えるというような考え方しかしないので社員にお金を払って教育するようなことはまずほとんどないでしょう。

そのため飲食業や小売業等の店舗で働くとこの点においてはフリーターも正社員もそれほど変わらないと思います。

社会的信用度が大きく変わってくる

もう一点、フリーターと正社員の決定的な違いは社会的信用の有無です。これは肩書き一つで天と地の差ほど違います。

フリーターの場合クレジットカードの審査や車、住宅ローン、賃貸マンションなどは非常に通りにくいです。痛いほど経験しています・・・

たとえフリーターの方が賃金が多くても社会が見る経済的信用度は無条件で正社員が上です。月給30万の大企業の派遣社員より月給15万の中小企業の正社員の方が社会的信用度は高いです。

金融機関だけでなく家族、人間関係においても同じことが言えます。

給料が安く不安定なイメージがある業種でも正社員であれば安心されやすいですがバイトや派遣等の非正規雇用だとどんな業種でも印象が悪いです。年収500万のフリーターより年収400万の正社員の方が娘の結婚相手として喜ばれます。

私は結婚するということもあってこれ(信用)が欲しくて就職しました。自分はよくても相手の両親にはやっぱり不安が募ります。

雇用期限がなく、雇用が保障されている

正社員とフリーターの最大の違いであり、正社員の最大のメリットだと言えるのは「雇用が保障されていること」です。

基本的に正社員は雇用期間に定めがなく、バイトやパート等の非正規雇用は契約期間が定められています。

そのためバイトやパートは遅刻、欠勤を一切せず、誰よりも真面目に仕事をしても、契約期間の満了となると会社の都合で退職に追い込むことが出来ます。契約期間に解雇することは出来ませんが、契約を延長するかどうかは会社が自由に決められるからです。

それに比べて正社員は雇用期間が定められておらず、原則定年退職するまで正社員として雇ってもらうことが出来ます。

また、正社員は法律(労働基準法)によって雇用が保障されているため、特別な理由がなければ会社の都合で解雇することが出来ません。

通常正社員は重大な過失がない限り解雇することが出来ないのです。

とりあえず正社員になっていれば会社が倒産しない限り仕事に困ることはありません。

正社員として就職しようと思った方は下記ページも合わせてご参考ください。

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フリーターと正社員の将来性の違い

将来性という面では必ずしも正社員が安定しているとは言えません。

派遣やバイトの非正規雇用はいつ解雇されるかわからず正社員に比べて不安定と言われていますが、私はいつ倒産するかも分からない中小企業の正社員より大企業のアルバイトの方が10年後に仕事がある可能性は高いと思っています。

イオンのスーパーのレジのアルバイトと地元企業のスーパーの正社員、どちらかというと前者の方が仕事が残っていそうな気がします。

そのため、将来性に関してはそこまで極端に差があるとは思っていません。

しかし以下を踏まえると正社員で働く方が将来的に安定すると言えます

それは人脈です。

人脈は財産である

私は法人向けの営業をしているため様々な人に出会います。付き合いのある顧客はもちろん商品の仕入れ先であるメーカーや商社、協力会社等新規営業をほとんどしなくても毎月数十人の人との新しい出会いがあります。

業種や職種にもよると思いますが正社員で働いている人達は社内だけでなく社外でも社会性が形成され、横で繋がりが出来ます。彼らと良好な付き合いが出来ればたとえ会社が倒産しても望めば拾ってくれる人は必ず現れます。

しかし非正規雇用だと自分に決定権がないため社外の人とと取引することが少なくなります。

私もフリーター生活が長かったので分かりますが非正規雇用だと社外の人と繋がることはほとんどありません。※もちろん業種によって違いはあると思います。

老後は確かに厳しい

それと、やっぱりフリーターの老後は本当に厳しいと思います。

というよりも正規雇用、非正規雇用に関わらず低所得者の老後は正直現段階でも生活が出来るかどうか微妙なくらい年金受給額が少ないです。

会社員が強制的に加入する厚生年金の平均受給額は現在14万円です。14万あれば十分生活出来ると思う人もいるかもしれませんがここから所得税や健康保険、介護保険等約2割前後の控除があります。持家でもあればいいんですが賃貸だと月11万ではかなり生活がキツイですよね。

でもこれはまだましな方。厚生年金ではなく個人で加入する国民年金の場合、満額(月1.5万×30年)を払っても年金受給額はわずか5万円ほどです。これは到底生活出来るレベルではありませんよね。

フリーターが将来生活保護予備軍と言われるのはこのためです。

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フリーターの方が良いケースもある

正社員で働くと人脈が形成され専門スキルも身に付くため将来的にもし倒産等で仕事を失っても再就職出来る可能性が高いです。

しかし中にはそれら(人脈とスキル)を会得することが出来ない環境で働いている正社員もたくさんいます。

たとえそれらが会得できなくても倒産の可能性が薄い大企業だったり公務員等ならそれでいいと思いますが、倒産の可能性が否めない中小企業でしかも給料も安かったりすると、私は正社員で働くのもフリーターでいるのも変わらないと思います。

正社員という肩書きは確かに社会的信用度が高いですが何のスキルも身に付かない仕事をしていると転職、再就職が非常に難しいです。フリーターとあまり変わりません。

もし今フリーターで正社員として働こうと思っているなら必ず正社員で働く意義がある職種、会社を選びましょう。適当な会社に就職してもあまり意味がありません。

自分を磨いてホワイト企業で働こう

とは言っても専門知識も持たず経験もないフリーターが専門職やホワイトカラーの会社に就職するのは少しハードルが高いです。

そのため仕方なく受かりそうな小売や飲食業等で働くケースが多いんですが非常にもったいないです。

というのも近年は人口の多い団塊の世代やそれ以降の比較的人口の多い世代が退職している中、少子化による労働力不足も重なって人材不足の業種は結構多いです。

しかしそれらの企業は即戦力を求めていますが人が集まらず困っています。

現代の日本の就職市場は買い手市場(企業側が有利)と言われていますが実は40%近くの企業は正社員の人手不足と感じているというデータがあります。

正社員、企業の 37.8%で人手不足感 – 帝国データバンク

しかし一度雇ってしまうと中々解雇出来ないため正社員の採用は慎重になってしまうというのが企業の本音ですが人手不足を感じている今なら一昔前に比べて採用基準は低いはずです。

将来を考えてフリーターを卒業したいと思っているなら今がチャンスかなと私は思います。

とは言ってもそう簡単にはいかないかもしれませんが是非考えてみてください。

20代ならフリーター専門人材会社がある

一度フリーターになってしまうと再就職が出来ない、再就職が出来てもブラック企業にしか受からないというイメージがありますが実はそんなこと全くありません。

むしろ、上述したように若手の人手不足で困っている業種はたくさんあります。

その証拠にこちらの記事でも数社紹介していますが、20代の既卒者、フリーターを専門に扱う人材紹介会社もあります。

例えばジェイックという人材紹介の会社は20代の既卒者(フリーター、第二新卒者)を専門に扱う人材サービスで、これまでに15,000人以上就職成功者を輩出しています。

こういったフリーターや第二新卒者を専門とする会社と提携する企業(求人募集をしている企業)がたくさんあるということはつまり、「20代の正社員経験のないフリーター」を求めている企業がたくさんあることを意味します。

正社員として働くって確かにしんどいです。

しんどいですがずっとフリーターでいる方が将来的にずっとしんどいと思います。

※ジェイックを含めフリーターや第二新卒を専門に扱う人材紹介会社は原則20代までという利用制限を設けています。

つまり20代を超えると企業側に採用されない、必要とされないことを意味します。

将来的に正社員として就職しようと思っている人は20代のうちに決めちゃいましょう。30を超えるとグッと厳しくなります。

⇛ジェイックの詳細はこちら

フリーターのままでも問題はない

ここまで「正社員になった方が良い」という話ばかりになってしまいましたが、それでもやっぱり・・・

と思う人は派遣やバイトでいろんな会社を経験してみるのもいいと思っています。

「正社員にならないといけない」と思って全然興味のわかない仕事に就いても、毎日が苦痛になってしまう可能性もあります。

そのうちその会社で正社員で働いてもいいかなと思う会社が見つかるかもしれません。

正社員で働きたくない・・・

その気持ちとてもわかりますが、ずっとそのままというわけにもいかないですからね・・・

バイトから正社員という道もある

バイトから正社員雇用となるケースは少なくありません。

実際、30を過ぎて定職に就いた人の多くはこのパターンだと思います。私が勤めたことのあるスーパーでもバイトから正社員となった人が何人かいました。

そう考えるとあまり焦る必要はないように思いますね。

フリーターから正社員になった私の経験談

ちなみに私は5年近くフリーターをしていましたが、26歳くらいの頃に正社員として就職しました。

就職した会社では営業職でしたが、それほどブラックとは言えない一般的な、そして典型的な日系の中小企業でした。

小さい会社だったので、本業の営業以外にも、

  • 事務作業(見積書や請求書などの作成)
  • 顧客対応(販売後のトラブルや設定などの対応)
  • 工事の手伝い(電気工事関連でした)

などを積極的に行っていました。

そのため営業職でありながら、ExcelやWordでの文書の作成はもちろん、簡単な電工作業、CADでの図面作成などもできるようになりました。

そこで培った経験は独立した今でも活かせることが多いです。

特に営業経験はとても重宝しており、シンプルに営業方法や作法がわかるのは経営者として助かっていますね。※現在経営者をしております

そういった意味でも特に営業職、総合職の経験は一度はしておいて良かったと思っています。

最後に一言 後戻りはできる!

就職したくない…

正社員として働きたくない…

と考えている人は一旦正社員経験があるなしに関わらず、

「正社員として就職することを重く考えすぎている

と思います。

正社員は確かにバイトや派遣に比べて責任が掛かってきますから重く、深く考えてしまうのも無理はありません。

しかし別に正社員として勤めたからと言って「辞めてはいけないなんてことはない」です。

嫌だったらすぐに辞めても問題ありません。

特に最近は企業側も人材を見極めるために3カ月~半年程度の「試用期間」を設けていることが多いです。

試用期間中は会社側が辞めさせる可能性を想定している期間ですから、こちらから辞めても別に驚かれるようなことじゃないです。

正社員で働くってなんとなく一生その会社で働かないといけない空気みたいなのがありますが、

「嫌になったら辞めれば良い…」

くらいで就職しないと(新卒の空気感を除けば)やっていけませんよね…

⇛ジェイックの詳細はこちら

著者プロフィール

ニックネーム:吉本ひろうみ

記事のライティング、運営管理担当。

高知県出身。
フリーター5年、プロバイダ販売、電気通信事業者の営業を経てインターネット広告業界に参入。
副業で取り組んだ後に独立。インターネット広告を6年、現在は起業しサブスク事業などをやってます。

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