一般的にフリーターは正社員以外の非正規雇用者(アルバイト、パート)を指します。
では社員と名の付く準社員や契約社員、派遣社員はフリーターなのか?
なんとなくフリーター以上、正社員未満的なイメージがありますよね。
準社員、契約社員は基本的に正社員と同じ勤務時間、同じレベルの業務をしていることも多いけどボーナスがない等正社員に劣る部分が多いという微妙な立ち位置であることが多いです。
バイトや派遣だと明らかに不安定で不安になる人が多いですが契約社員や準社員だと安心する人は多いです。
しかし特に契約社員という雇用形態は雇用期間が決まっているのでその期間満了後に職を失ってしまう可能性があり、その点においては派遣となんら変わりがないような気もします。
契約社員と準社員、果たして安定していると言えるのか?
それぞれ雇用形態の特徴を深く掘り下げてみます。
結論から言うと準社員や契約社員は、
- 就職しているとは言える
- 定職にに就いているとは言い難い
というのが私の見解です。
転職して準社員や派遣社員から正社員を目指す場合はパソナキャリアなどの転職エージェントサービスを使ってみても良いですね。
定職とは雇用期間に定めのない雇用のこと
定職について、労働法などで明確な定めが決まっているわけではありませんが、世間一般的には「決まった職業」「安定した職業」を指します。
つまりは正社員で、正社員とは「雇用期間に定めのない社員」、つまり半永久的に会社に雇い入れられた従業員を指します。
逆に雇用期間に定めがある雇用形態は正社員とは言えず、定職に就いているとも言い難いです。
契約社員といわれる人たちなどにみられるように、正社員と違って、労働契約にあらかじめ雇用期間が定められている場合があります。このような期間の定めのある労働契約は、労働者と使用者の合意により契約期間を定めたものであり、契約期間の満了によって労働契約は自動的に終了することとなります。1回当たりの契約期間の上限は一定の場合を除いて3年です。
また不況などで人件費の縮小などを余儀なくされた場合でも、正社員は最終手段とされ、一般的に「派遣社員」「パート及びアルバイト」「契約社員」などが優先的に削減されます。
故に「正社員=定職(安定した職業)」「正社員以外→定職とは言い難い」というわけです。
準社員と契約社員と派遣社員の違い
準社員と契約社員、派遣社員は実はある程度定義づけがされています。
それぞれの違いをまとめると以下のようになります。
正社員 | 雇用期間に定めがない社員。 特別な理由がない限り無期限で雇用される。 |
準社員 | 法律上の定義はなし。 会社によって扱いが違う。 |
契約社員 | 雇用期間に定めがある社員。 契約の延長の上限がない反面、長期的に更新されている契約社員は社員と同等の扱いになる。 |
派遣社員 | 雇用期間が定められている社員。 契約の更新に上限がある。 |
準社員は会社によって違う
「NPO法人 POSSE」が運用するサイト「就職活動のための法律ガイド」によると準社員は労働法では定められていない雇用形態のようです。
そのため準社員の公的な定義はなく、それぞれ会社の規定によって扱いが変わります。
ただ準社員というポストがある多くの企業では正規雇用(正社員)と非正規雇用(バイト、パート)の中間的な扱いとされています。
しかし先述した通りその定義は会社によって違うので安定しているかどうかはそれぞれ会社の雇用規定、契約内容によって大きく変わってきます。
ちなみに私が以前勤務していた会社には準社員のポストがありましたが、正社員になれる可能性のある契約社員というような立ち位置でした。そのため契約社員というポストはありませんでした。
雇用期間に定めがあるが契約上限がない契約社員
契約社員はその名の通り、契約期間が決まっている社員のことを言います。
正社員の場合、通常雇用期間が定められていませんが、契約社員は雇用契約書に「○○年○月○日までの契約」と定められています。通常1年程度の契約となっており、会社と契約社員双方が希望するのであれば契約が更新されます。
派遣社員と似ていますが、派遣社員と大きく違う点は仲介業者を挟んでいないことと、契約の延長に上限がないことです。
派遣の場合契約の更新があっても同じ会社で同じ業務をして良い期間は一部(26業務)を除き最長3年と定められています。
しかし契約社員にはこういった期間は定められていないので契約社員のまま5年、10年勤めている人も珍しくありません。
そして契約社員の場合、事実上雇用期間が定められていない状態であると判断された場合一方的に契約満了で退職させることは不当解雇となる場合があるようです。
また、「正社員になれる」、「ずっと更新される」のような雇用期間延長の期待を持たせる発言があったにも関わらず更新しないことも違法性が高いようです。
そのため契約社員でも長期的になればなるほど契約満了による解雇になる可能性が低くなるため派遣社員よりはまだ安定していると言えます。
派遣社員には契約の上限がある
派遣社員は派遣会社から派遣された社員のことを言います。図で表すと以下のようなイメージ。
派遣社員の場合、給料を支払うのは登録している派遣会社となります。
先述した通り派遣の場合契約の更新があっても同じ会社で同じ業務をして良い期間は一部(26業務)を除き最長3年と定められています。
ちなみに派遣社員として派遣会社の正社員になることも出来ます。
契約社員はフリーターなのか
契約社員は雇用期間が定められており、その点において派遣やバイトと変わりはありません。
なのでフリーターのような扱いを受けてしまいそうですが、世間一般的には契約社員はフリーターという扱いを受けていないようです。
厚労省が定めるフリーターの雇用形態に関する定義は、
「雇用者のうち勤め先における呼称が「アルバイト」又は「パート」である者」
となっているため、契約社員はもちろん厳密には派遣社員もフリーターに含まれません。
日常的な会話でもフリーター=アルバイト・パートなので、やはり契約社員はフリーターとは呼べません。
準社員は雇用期間の定めの有無が肝心
同じ準社員でも会社によって雇用期間、契約期間が定められている場合とそうでない場合があります。
雇用期間が定められている場合は当然安定した職に就けているとは言えません。契約期間が終わって更新されなければ雇用が途切れてしまうので派遣と同じようなものです。
が、こちらも同様に契約期間に定めがあっても事実上無期限になっている場合に契約満了で退職させることは不当であると言えます。
元々雇用期間が定められていない場合は正社員と同様無期限に働くことが出来るので比較的安定している職に就いていると言えますね。
契約社員、準社員は続けるべき?
上述した通り契約社員でも準社員でも事実上雇用期間に定めがない労働者と見なされた場合は無期限に働くことが出来るので比較的安定した職に就いていると言えます。
なので長期的に契約社員、準社員を続けている人は給料面や待遇に不満がなければそのままで良いかなと思います。
ただ、待遇に不満があり正社員への昇格が見込めない場合は転職した方が早いかもしれません。
準社員、契約社員という立場でも正社員と同等の仕事をしていれば立派なスキルとして評価されますし同業種で正社員として雇い入れてくれる会社が見つかることが多いです。
準社員、契約社員は基本給が安くボーナスも出ないことが多いので会社にとって都合の良いように扱われやすいです。
いずれにしても契約が長期間になればなるほど一方的な更新解除をすることは違法性がありますが、そのような事態になった時は労働者の泣き寝入りになってしまうことが多いです。訴えるのも大変ですしお金も結構掛かります。
なので現在契約社員や雇用期間が有限の準社員として働いていて正社員になれそうにない場合は片手間で転職活動をした方が無難です。
20代ならともかく30代、40代で正社員にしてくれないと厳しいですからね。
就職市場では原則年齢が高くなれば高くなるほど無条件で不利になります。
就職支援会社等で相談しながら早い目に手を打ちましょう。
おすすめ転職エージェント
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総合型は営業職から電気工事等の技術職、ソフトウェア開発まで様々な職種、業種を取り扱っていますが、看護師や介護士、保育士等の福祉関係の仕事は少ないです。
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なので看護師や介護士、薬剤師等の専門職の仕事を探す場合は後者の専門型エージェントを利用することをお勧めします。
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