介護は本当に離職率が高いのか?介護業界の真実をまとめます

介護は「キツイ」「汚い」「危険」のいわゆる3Kに加えて「給料安い」仕事とされる上に、仕事がないと言われる現代でもハローワークにたくさん求人が出されています。

故に介護は非常に離職率が高い仕事というイメージが強いですが、実は私達が持っているイメージ程ではありません。

下のグラフは厚生労働省の調査によるものです。平成20年のデータなので少し古いですが、突出して高いのが飲食業で次いでその他サービス業、介護職は3番目に高い水準となっています。

厚生労働省:政策レポート(介護職員処遇改善交付金について)

離職率の産業別の比較は平成20年までのモノしかありませんでしたが、介護職の離職率データは23年までのモノがありましたので一緒に貼って置きます。

介護業界の“今”を知る≪離職率編≫|未来への取り組み|就職・採用活動の調査・研究・情報発信を行う、リクルートキャリアの就職みらい研究所

目次

介護業界は良くなっている?

上のグラフを見たら一目瞭然ですが、介護職の離職率は年々低くなっています。

ちなみに飲食業の離職率は平成20年で27.6%、平成23年は27.8%とほぼ横ばいでした(平成23年雇用動向調査の概要|厚生労働省より)。

多くの人が抱くイメージの中で介護職は最も過酷な仕事の一つに分類され、離職率も非常に高く、「出来ればやりたくない仕事」とされているため業界では離職率の改善をし続けてきました。

例えば施設の健全化もその一つです。多くの介護施設では人事評価シート等を作り、人材育成とモチベーションアップを図る考課制度を導入しています。

元々人手不足もある上に避けられる業種のため職員の離職は深刻な問題です。そのため適正な評価システムを導入し職員の不満やモチベーションアップを重要視する施設が増えてきました。

そして病院もそうなですが介護等の福祉の世界では地域で横の繋がりがあり、定期的に会議も行われ業務改善の事例等を横展開しています。

大企業ならともかく、多くの中小企業ではおろそかになりがちな「従業員のための職場作り」を介護業界では徹底して行っている施設が増えたため、ここ数年で離職率は大幅に低下しています。

私は仕事で多くの介護施設を訪問していますが、表面上のイメージとは裏腹に伸び伸びと働く若い職員が多いことに始めは驚きました。

気軽に優しく高齢者に声を掛ける職員の方達は本当に素晴らしいなあと日々感じています。

国の後押しもある?

介護業界の人手不足の問題は介護施設もさることながら国全体、国民全体の問題であると言えます。

それなのに今年(2015年)の改定では介護報酬の2.7%引き下げがなされ問題になっていましたが実は職員の賃金に当たる介護職員処遇は1.65%増となっており、国自体も介護職員の給料は底上げするべきとしています。

ちなみに今回の改定(介護保険制度の改定は3年に一度行われる)で介護報酬の引き下げがあった理由はぶっちゃけ儲けまくってる企業が出てきたためと言われています。案外利益率が高いんですよ介護施設って。

2011年に社会福祉法人が黒字をため込んでいるという報道が出て、同年12月の社会保障審議会介護給付費分科会において、特養を運営する社会福祉法人の内部留保は、1施設当たり平均約3.1億円(2010年度決算ベース)であることが報告された。

事業者が受け取る介護報酬には、前述の通り税金も投じられており、特養はそれを主だった収入源としていることから、2013年には会計検査院による検査も行われた。

介護報酬の引き下げで、本当に困るのは誰か | 岐路に立つ日本の財政 | 東洋経済オンライン

介護の離職理由

職場の健全化、職員の働きやすさを追求し、高かった離職率が改善されつつありますがそれでもやはりやや高い水準であることには変わりはありません。

では介護を離職する理由にはどんなモノがあるのでしょうか?

2014年に書かれた記事のグラフによると、主に下記の理由による退職が多いようです。

1位:事業所の理念や運営に不満 24.4%

2位:職場の人間関係によるもの 23.8%

3位:他に良い仕事、職場があった 19.4%

4位:収入が少なかった 18.1%

5位:将来の見込みが立たなかった 16.7%

となっています。

参考記事:介護職から離職する理由 〜 他の業種も同じようなもの・・・

上位は二つは人間関係によるもの、4位、5位には収入面という感じで分けられますね。元記事のタイトル通り他の業種と同じような感じです。

一位に事業所の理念や運営に不満というのがありますが、これは志望する人と事業所のギャップによるものが多いと業界では言われています。

介護職は入り口が広く、失業者のセーフティネットのようなイメージがあるため福祉関係の仕事を全く知らない様々な年代の人が大勢入ってきます。

例えばずっと製造業をやっていた中年男性にとって介護は高齢者の世話をする仕事くらいにしか思っていない人も多いですが、実際は深いコミュニケーションを求める事業所も多いです。

ずっと寡黙に製造業を続けてきた職人にとって利用者だけでなく従業員同士でも明るく楽しく働きなさいという事業所の理念とは合わないということがよく起こるそうです。

飲食、サービスやるなら介護か?

もしもあなたが現在フリーター、もしくは無職でこれから入り口の広い飲食か介護で迷っているとしたら私は迷わず介護を選ぶべきと思っています。

理由はここまでで説明した通り。

データが示す通り離職率もそれほど高くないし飲食やサービス業と違い勤続年数と資格取得でキャリアアップし給料もどんどん上げることが出来る。そのためのお膳立てをしてくれる施設も多いです。もちろん最後は自分次第ですが。

ただ、平成27年になる現在でもそういう業務改善を行っていないいわゆるブラック的な職場、施設はまだまだあります。介護職っておそらく施設によって働きやすさの差が大きいです。

試しに面接してみて「ここはよさそうだなあ」と思える施設があったら飛び込んでみると良いと思いますよ。

介護専門求人サイトの紹介

介護のような市場が大きく需要のある業界ではその求人を専門に扱う企業、サイトがあります。

専門求人サイトでは取り扱う施設の情報を多く持っているため職場の雰囲気や離職率、応募数等も知ることが出来ます。

多くの専門サイトでは有資格者を募集していることが多いですが、下記の介護専門求人サイトでは無資格でも応募可能な求人も多数取り扱っているためこれから介護職を志そうと考える人にお勧めです。

無資格・未経験からのキャリアアップなら⇒⇒介護専門求人サイトかいご畑

仕事開始までの流れ

かいご畑の仕事開始までの流れは下記の通り。

【まずはweb、または電話にて申し込み】

【最寄りの採用センター(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県、滋賀県、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、 茨城県、福岡県)のいずれかでで面談、相談】

【希望に沿った求人が見つかり次第応募者に連絡】

【勤務予定先へ訪問、見学】

【ご入職・入職後もフォロー】

となります。

専門求人サイトを利用することで労働環境の悪い施設を避けることも出来ますし一般で公開されていない求人に応募することも出来ます。

もちろん利用料等は掛かりませんので採用センターに通える距離にお住まいの方は試しに応募してみてください。



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